生成AIで企業の生産性を最大43%向上?明日から使える!AIリテラシー習得ハンズオンセミナーレポート

ChatGPTをはじめとする生成AIの急速な進化により、企業におけるAI活用は「選択」から「必須」の経営課題へと変化しています。ハーバード・ビジネス・スクールの調査では、適切なAIツールの活用により業務効率が最大43%向上することが実証されていて、その潜在的なインパクトは看過できません。しかし、多くの企業では「具体的な活用シーンが見えない」「社内でのAIリテラシーに格差がある」といった課題に直面しています。

 

このような課題に応えるべく、当社では「AI実践力」の効果的な習得を目指したハンズオン形式のセミナーを開催。参加者の方々には業務改善シナリオに基づいて、明日から即実践可能なAI活用スキルを体験的に学んでいただきます。

 

オフライン開催で100名以上の参加をいただいた人気セミナーが、この度オンラインで定期開催されることになりました。本記事では過去に実施されたセミナーの要点を小出しでご紹介。少しでも興味がある方はぜひレポートをお読みいただき、参加をご検討ください。

 

プロンプトエンジニアリングの基礎実践

セミナーでは参加者全員がUMUにログインし、実際のプロンプト入力から始まりました。最初の演習では「チームメンバーを認め、やる気を引き出す10の効果的な方法を、無料と有料のアプローチを交えて生成してください」という課題が出されました。この課題は、上司から「フワッと」した指示を受けた際の実務シーンを想定したものです。

 

参加者はプロンプトを入力し、システムからのフィードバックを受け取ります。特徴的なのは、アウトプットに対する5段階評価の実施です。講師は「5がそのまま使える、1が全く使えない、3が改善すれば使える」という基準を示し、参加者それぞれが評価を行いました。多くの参加者が3や4の評価をつける中、「何かが足りない」という感覚を共有し、それこそがプロンプトエンジニアリングの重要性を示す瞬間となりました。

アウトプットクオリティをあげるためのプロンプト「RSTCCフレームワーク」の解説と実践

世界には無数のプロンプトフレームワークが存在する中、本セミナーではRSTCC(Role, Skill, Task, Context, Constraint)に焦点を当てました。「役割は魔法の言葉」と講師が強調するように、特に「Role(役割)」の設定が出力の質を大きく左右します。

実践では「スタッフのAIに対する考えと認識を評価するためのアンケートを作成してください」というタスクが与えられ、参加者はRSTCCの各要素を意識しながらプロンプトを作成。「あなたはMBAホルダーのマーケティングマネージャーで10年の経験があります」という役割設定と、単なる「マーケティング担当者です」という設定では、出力の質に明確な違いが生じることを体験しました。

高度なプロンプトエンジニアリングと実装例

セミナーの後半では、より高度なプロンプト技術の解説に移りました。Zero-shotプロンプティング(例示なしで「夏に関する俳句を作成してください」)とFew-shotプロンプティング(既存の俳句を例示して新しい俳句を作成)の違いや、Chain-of-thought(CoT)による段階的な思考プロセスの実装方法が紹介されました。

 

特に注目を集めたのが、RAG(検索拡張生成)機能「uAsk」のデモンストレーションです。200以上のAIリテラシー論文を読み込ませたデータベースから、高精度な情報を引き出す実演は、参加者の大きな関心を集めました。

「AIリテラシーの測定方法を教えてください」という質問に対し、一般的なWebソースではなく、専門的な論文に基づいた回答が生成される様子は、多くの参加者に新しい可能性を示唆しました。

包括的なAIリテラシー教育の重要性

最後のセッションでは、AIリテラシーの本質的な理解の重要性が強調されました。2021年に発表されたAKIEEフレームワーク(Awareness、Knowledge、Interaction、Empowerment、Ethics)をもとに、プロンプトの技術だけでなく、AIの本質的な理解の重要性が説明されました。

 

また、「プロンプトの打ち方だけでは不十分」という方針のもと、AIの起源と発展、責任あるAI利用の倫理、人間の判断の重要性など、包括的な理解の必要性も示されました。セミナーの締めくくりとして、500を超える論文から厳選された200の研究に基づく、最新のAIリテラシーコースが紹介され、継続的な学習の重要性が強調されました。

 

セミナーを通じて過去の参加者からは「AIは人間にとって脅威という認識が変わった。AIは人をより強くするためのツール」「プロンプトフレームワークを実践的に学べ、具体的なイメージを掴めた」「AIの種類や活用場面、方法をしっかりと考えることの重要性を実感」という声が多く寄せられています。

 

今回のセミナーでも、AIを「人を強くするためのツール」として捉える視点は、多くの参加者の共感を得ていました。こちらのセミナーは今後も定期的に開催しますので、前回ご参加できなかった方はこの機会にぜひお申込みください。

次回セミナー開催概要

・日時:

<2024年12月開催>19日(木)

 <2025年1月開催>17日(金)・24日(金)・31日(金)

・形式:ZOOMオンライン

・時間:全日程11:00-12:00

・参加費:無料

 

こんな課題をお持ちの方に特におすすめ

・人材育成戦略を強化し、組織全体のスキルアップを図りたい

・AI技術を活用したトレーニング手法に関心がある

・組織の未来を見据えた人材育成プログラムを設計したい

・LLM(大規模言語モデル)の概念を理解し、組織での応用を検討している

 

AIリテラシーの習得は、もはや選択ではなく必須のスキルとなっています。本セミナーを通じて、明日から実践できるAI活用スキルを身につけ、組織の競争力向上にお役立てください。

 

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