研修期間を3カ月短縮、育成コスト50%削減。ZOZOのカスタマーサポート部門が10年続けた対面OJTを「AI活用学習」へ転換した背景

ファッションEC「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZOでは、カスタマーサポート部門において「ソウゾウサポート」というバリューを掲げ、顧客一人ひとりに寄り添う対応を重視しています。しかし、事業拡大に伴うオペレーションの複雑化により、新人研修期間が長期化し、指導役であるトレーナーの負担増大が経営課題となっていました。本記事では、10年続いた対面OJT体制を刷新し、AI動画と学習の科学を組み合わせることで、研修期間を9カ月から6カ月へ短縮しながらも、従来の研修時と同等の対応品質を実現したZOZOのカスタマーサポート部門の取り組みを紹介します。

 

 

会社概要

 

社名:株式会社ZOZO
業種:電子商取引(EC)「ZOZOTOWN」の運営等
従業員数:1,738名※グループ全体(2025年3月末時点)
ホームページ:https://corp.zozo.com/

10年間の対面OJTを進化へ。ZOZOTOWNを支える教育体制の転換点

― 今回のプロジェクトが発足した背景にある、現場の状況についてお聞かせください。

神さん:ZOZOのカスタマーサポートでは、画面の向こうにいるお客様の背景を「想像」し、期待を超える感動を「創造」する「ソウゾウサポート」を最も大切にしています。この対応力を育むため、私たちは約10年間にわたり、対面でのOJT研修を行ってきました。しかし、サービスの拡大に伴い、習得すべき知識やオペレーションは年々増加するばかり。その結果、かつては半年ほどで完了していた研修が、徐々に9カ月にまで長期化していました。

現場のトレーナーは、対面での講義や欠席者への個別フォローを中心に担っており、運営負荷が高まっていました。そのため、個々のメンバーへのきめ細かな支援や教材改善に十分な時間を確保することが難しくなり、育成体制のさらなる強化が課題となっていったのです。「人にしかできない教育」をより一層強化していくためにも、これまでの属人的な教育体制そのものを進化させるタイミングに来ていたことが、今回のプロジェクトの出発点です。

 

テクノロジーと学習の科学の融合。「できる」状態を作るためのUMU選定

― 数あるツールの中から、なぜAI活用学習プラットフォーム「UMU」を選定されたのでしょうか。

神さん:決め手は、UMUが単なる動画配信ツールではなく、「学習の科学」に基づいて設計されていた点です。私たちが目指したのは、知識を「知っている」だけでなく、現場で「できる」状態を作ることでした。UMUは「学ぶ(インプット)」「練習する」「反復する」「アウトプットする」という一連のプロセスを、一つのプラットフォーム上で完結できます。

また、AI動画作成機能により、テキストを修正するだけで教材を迅速にアップデートできる点も大きな魅力でした。実際に、これまで資料1本あたり60分かかっていた修正作業が、10分以内に短縮しました。変化の多い業務環境において、フレキシブルな教材改善ができる点は、運用負荷を懸念していた現場にとって強力な後押しとなりました。

 

研修コスト50%削減の衝撃。期間短縮と品質維持を両立させた驚異の成果

― UMU導入によって、どのような定量的・定性的な変化が現れましたか。

神さん:成果は想像以上でした。まず、9カ月かかっていた研修期間を6カ月へと短縮することができました。驚くべきは、期間を大幅に短縮したにもかかわらず、メールの処理時間や顧客満足度などの現場の重要指標(KPI)が、従来の研修時と同等、あるいはそれ以上の水準を維持できている点です。

コスト面でも、学習者1人あたりの育成コストを50%削減し、講師のOJT工数も1人あたり65時間削減しました。定性的な変化として印象的なのは、新人の「自律性」の向上です。研修中の質問率が約20ポイント減少しましたが、その内容はより本質的なものへと変化しました。操作方法などの基本的な確認は自己解決できるようになり、「お客様の心情」に関する相談が増えたのです。AI動画で基礎学習を自分のペースで行える環境が、スタッフの思考の質の向上にもつながっていると感じています。

 

テクノロジーで「ソウゾウサポート」を加速。さらなる顧客体験の向上へ

― 今後、教育を通じてどのような組織を目指していかれますか。

神さん:今回の取り組みを通じて実感したのは、「テクノロジー活用は効率化のためだけではなく、人にしかできない業務により時間を使うための基盤づくりである」ということです。基礎教育をテクノロジーで支えることで、トレーナーは生まれた「余白」の時間を使って、新人のメンタルケアや、より高度な「ソウゾウサポート」の指導に注力できるようになりました。

今後は、新人研修での成功モデルを既存スタッフのスキルアップにも展開し、データに基づく人材育成をさらに進めていく予定です。テクノロジーと人の温かさを融合させ、より質の高い顧客体験を提供することで、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という理念を体現する組織を目指して、挑戦を続けていきます。

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