「感覚」から「理論」へ。メガネトップが「立候補制」で挑む育成改革と、AIによる「対話の型」習得
全国に「眼鏡市場」を展開する株式会社メガネトップ。同社は、組織の持続的な成長の鍵を握るブロック長(エリアマネージャー)の育成において、従来の実績評価による抜擢制度から、従業員の意欲を起点とする「立候補制」へと大きな舵を切りました。
この変革を成功に導くため、自ら手を挙げた候補者が「なりたい」から「なれる」存在へと成長を遂げるための新たなプログラムを設計。その中核に、AIを活用したオンライン学習プラットフォーム「UMU」を据えました。
なぜ今、育成体系の変革に踏み切ったのでしょうか。そして、AIをどのように活用し、コミュニケーションという曖昧なスキルを“型”として習得させたのか。本プロジェクトを牽引した人材開発本部 教育部の金子さんに、その背景と成果、そして未来への展望を伺いました。
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会社概要
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社名:株式会社メガネトップ
本社所在地:静岡県静岡市葵区伝馬町8番地の6トップセンタービル8F
設立:1980年5月
ホームページ:https://www.meganetop.co.jp/
Background | なぜ「立候補制」なのか?自律型組織を目指した育成改革の始まり
―従来のリーダー育成において、どのような課題認識があったのでしょうか。
メガネトップでは従来、店舗で高い実績を上げた店長をブロック長に抜擢するキャリアパスが一般的でした。しかし、この制度が現代の従業員の多様なキャリア観や、会社が目指す組織像と合致しなくなってきたという課題感が存在します。
社内のキャリアデザインアンケートでも、ブロック長を希望する人材が少ないことが明らかになりました。「どうすればブロック長になれるのか」というルートが不明確であり、店長より上のキャリアビジョンが見えにくいことが原因と考えられます。
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―実績評価から「立候補制」への移行には、どのような狙いがあったのでしょう。
会社の成長戦略として「自律的な組織」の構築が急務でした。全国に展開する店舗では、時に中央の指示を待てない即時の判断も求められます。そのためには、エリアごとに自律的に動けるリーダーの存在が不可欠です。
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そこで、リーダー自身が自らの意思でキャリアを選択する「立候補制」への移行を決断しました。実力はあっても意欲が低い人材より、意欲は高いが実力はまだ発展途上の人材に投資し、育成する方針へ転換したのです。
―新たなリーダーには、どのようなスキルを求められたのでしょうか。
新たなリーダーには、単なる業績達成能力だけでなく、内閣府が定義する“人間力”を基軸とした能力が不可欠であると考えました。特に重要視したのは、部下との対話を通じて動機を高め、成果を創出するための「傾聴力」と「伝達力」です。
ブロック長は、理念や方針といった定性的な目標を部下に落とし込む役割を担います。その土台となるコミュニケーションの質の向上が、組織全体のパフォーマンス向上に直結すると捉えました。
Solution | 「なりたい」を「なれる」へ。AIで対話の“型”を習得する実践的プログラム
―育成プログラムの中核にUMUを選ばれた決め手についてお聞かせください。
「AIが教育の文脈に組み込まれている点」が最大の魅力でした。AIという技術が先行するのではなく、あくまで「教育」の土俵にAIが最適化されている思想に共感したのです。
特に、マネジメントの土台となるコミュニケーションの“型”を、AIとの対話型トレーニング「UMU Chatbot」を通じて実践的に学べる点に革新性を感じました。コミュニケーションのような曖昧なスキルだからこそ、まずは再現性を高めるための「型」の習得が重要だと考えました。
「単なるツール提供に留まらず、施策の設計から伴走してくれるパートナーとしての信頼感も大きかった」と金子さんは語ります。
―プログラムの全体像と、UMUの具体的な活用法を教えてください。
2024年10月から5カ月間にわたり、次期ブロック長候補者向けの選抜・育成プログラムを実施しました。目的は、候補者が「ブロック長になりたい自分(AS IS)」から「ブロック長として活躍する自分(TO BE)」のイメージを具体化することです。
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プログラムは、候補者研修や店舗巡回、経営層へのプレゼンといったリアルな経験(タフアサインメント)と学習を連動させるブレンディッドラーニングとして設計されました。
UMUは、インプット学習(eラーニング)に加え、「UMU Chatbot」の「マネージャーコーチングコース」を活用し、アウトプットを徹底的に強化する役割を担います。
「『影響の認識』『チャンクダウン』『再定義』といったコーチングに必要なスキルを、AIとの対話形式で反復練習しました」と金子さん。時間や場所を選ばずに練習できるため学習が習慣化しやすく、AI相手だからこそ失敗を恐れずに挑戦できる環境が整います。
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また、学習データを可視化できるため、個々の強みや弱みを育成担当者が把握し、的確なフィードバックを実施することにもつながりました。
Result | 「感覚」から「理論」へ。AIがもたらしたマネジメントの質の変化
―受講者にはどのような変化が見られましたか。
受講者からは、指導の質が変化したという声が多く挙がっています。
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「今までは根拠なく自分の感覚で指示を出していたが、コーチングを意識して伝えることで指示の精度が安定。感情に流されないので部下も落とし込みやすくなった」
「コーチングを通じてスタッフの考える力が向上し、お客様応対の場面でも同じ質問が少なくなった」
「行動だけを見て指導するのではなく、なぜできていないのか根幹を考えて指導できるようになった」
「チャンクダウンや再定義スキルで、部下の考えや認識をより深められるようになった」
これらの声は、学習した「型」が実務で活かされている証左と言えるでしょう。
―育成担当者として、AI導入の成果をどのように実感されていますか。
「当初はAIとの対話に苦戦していた受講者が、回数を重ねるごとに回答の精度とスピードを向上させ、実務で自然にアウトプットできるようになった」と金子さんはその効果を語ります。
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「UMU Chatbot」の練習回数と、受講者の自己評価アンケートの結果にも相関が見られ、練習量が多いほど行動変容を実感している傾向が確認できました。
指導が「感覚」から「再現性のあるスキル」へと変化したことを強く実感しています。一過性ではない、継続的・安定的に次世代リーダーを育成する仕組みの土台ができたことが最大の成果です。
Prospects | UMUと共に描く、全社的な人材育成の未来
―今後の展望についてお聞かせください。
今回の成功体験を基に、次年度以降も本プログラムを継続し、より効果的な内容へと改善を続けていきます。
将来的には、ブロック長候補だけでなく、店長層やさらに若い世代の育成にも、AIを活用した対話力トレーニングを展開していくことを検討しています。
「UMUというパートナーと共に、AIリテラシーの向上を含む先進的な学習施策を展開し、従業員一人ひとりの成長を支援したい」と金子さんは述べます。従業員の成長が、より良い人的サービスにつながり、会社全体の成長に貢献していく。メガネトップの挑戦は続きます。
本事例で活用された、AIとの対話型トレーニング「UMU Chatbot」による「対話の型」習得の具体的な手法や、学習効果を可視化するデータ分析の詳細をまとめたホワイトペーパーをご用意しました。次世代リーダー育成のヒントとして、ぜひご覧ください。
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まずはコレから!
学びが変わる。組織が変わる。
生成AI時代に成果を生む、
UMUのAIラーニング戦略と事例を公開
UMU(ユーム)は、2014年にシリコンバレーで誕生し、現在では世界203の国と地域で100万社以上、日本では28,000社以上に導入されているグローバルAIソリューションカンパニーです。AIを活用したオンライン学習プラットフォーム「UMU」を核に、学術的な根拠に基づいた実践型AIリテラシー学習プログラム「UMU AILIT(エーアイリット)」、プロンプト不要であらゆる業務を効率化する「UMU AI Tools」などの提供により、AI時代の企業や組織における学習文化の醸成とパフォーマンス向上を支援しています。従業員が自律的に学び、AIリテラシーを習得・活用することで業務を効率化し、より創造的で戦略的な仕事に集中できる時間や機会を創出。これにより、企業の人的資本の最大活用と加速度的な成長に貢献します。
