ロボット講座にUMUを活用。講師の工数削減、運営拡充、受講者の負担軽減に効果

機械加工・治具設計事業にて1990年に創業した日本サポートシステム株式会社。2009年より、FA(Factory Automation)・ロボット事業を開始し、最新の技術・最高のサービス・最強の組み合わせ技術を提案することで、製造業のDX化推進に貢献しています。2020年にロボットを安全に運用するための産業用ロボット特別教育の認定講座事業を開始し、2021年にUMUを導入しました。UMU導入の理由やその効果、今後の展望について、同社 新規事業部 ロボデミーグループ リーダー 古矢左千緒さんにお聞きしました。(2023年3月)

 

企業情報

社名:日本サポートシステム株式会社
本社所在地:茨城県土浦市卸町2-13-3
資本金:90,000,000円
設立年月日:1990年8月27日
ホームページ:https://jss1.jp/

 

製造業のDX化実現のために、ロボット教育の講座を提供

―まず、事業内容について簡単にご説明いただけますか。

日本の製造業DXの実現を目的に、ロボットシステムインテグレータ(ロボットSIer)として、お客さまの事業課題を解決する装置開発や工場自動化のマネジメント、開発品の成立性検証や品質管理を行っています。

装置開発に関わる検証・設計・加工・製造・保守にいたるすべてを一貫して提供可能で、初回商談から製作・据付まで、全工程を専門のエンジニアが対応していることが特徴です。ロボットシステム、FA装置、シミュレーション、画像処理、治工具など、最適なソリューションを提案しています。

 

―経営戦略本部 新規事業部 ロボデミーグループは、どのようなミッションを掲げているのでしょうか。

2020年から産業用ロボット特別教育の認定講座事業を開始しました。「安全に最大限配慮いただくこと」「安全を現場に浸透いただくこと」をミッションに、製造業に従事する方々へロボットを操作するうえでの知識と基礎技術を講義しています。

そのため、実技の際は人間が無意識に巡らせてしまう考えや、先入観からの行動を1つずつ振り返り、「なぜそのような操作を行ったのか」を顕在化させるため、安全について立ち止まって考える時間を設けています。また、産業用ロボットを扱うためには認定が必要という認識がない現場従事者や事業管理者も少なからずいるため、その認知度向上にも努めています。

 

対面での受講時間確保と感染対策に課題

―UMUを導入した理由についてお話しいただけますか。

産業用ロボット特別教育は、「教示等」と「検査等」の2コースあります。いずれの構成も学科と実技それぞれ各法定時間が定められており、最低でも10時間の講義を受けることが必要です。

これまでの対面形式の講義では、学習時間の確保に課題がありました。受講者は10時間もの時間を学習に割かなければいけないからです。さらに、講師は一定のメーカーやロボットSIerなどに限られ、開催日は月に1〜2回です。定員もあるため、早期での認定取得が難しい状況でした。加えて、コロナ禍においては、受講のための移動や滞在にもリスクがありました。

 

そこで、座学だけでもどうにか課題解決できないかと考え、他社で実例のあるオンライン講座に着目し、UMUを利用してオンデマンド形式での学科講義を実現するに至りました。

オンデマンド形式で行ううえで重視したのは、対面時と同等以上の知識習得と受講結果のエビデンスを取得することです。そのために、講師陣の授業の動画化および知識定着のための小テストの実施、小テスト合格による受講証明書の発行に取り組みました。

 

―導入検討の際の、社内の反応や状況はいかがでしたか。

大きな問題はありませんでした。私たちの社是が「Fun to Challenge」でもあることから、費用対効果を抑えつつ導入に向け積極的に社内調整を行いました。講師のアサインにかかる負担軽減や、講師陣の工数削減の点で社内から同意を得ることができました。ただ、対面形式と異なり受講者の顔が見えないため、リアクションが掴みづらい点には懸念がありました。結果的に、この点はUMUのコメント機能を活用し、改善の糸口を探ることができています。

 

学科講義で活用し、3つの課題解決につながる

―どのように展開していますか。

UMUは産業用ロボット特別教育の学科の講義で利用しています。お申し込みいただいた受講者に、学科受講の前日までにIDやパスワードなどUMUログイン時に必要な情報をメールで案内しています。

受講者に、パワーポイントで作成した動画コンテンツを視聴後、各授業内容に沿ったテストを受験していただきます。合格点を100点とし、合格に至るまで何度も受験していただきます。合格後発行される証明書のデータをメールにて送付いただき、学科の受講修了とみなします。これらを、所定の日数で行います。

 

 

―導入後、どのような効果がありましたか。

大きく、以下3点の課題解決効果がありました。①講師(エンジニア)の工数削減、②講義の運営拡充、③受講者の移動や滞在のリスク軽減です。

 

①  講師(エンジニア)の工数削減

・講師業務の工数67.4%減により、他のエンジニア業務と両立しやすくなった

・講師特有の作業(立ち姿勢や口話など)の負担低減

・指標(オンデマンド内の試験合格)があるため、講師が関連知識と安全認識の確約を持って実技に臨める

 

②  講義の運営拡充

・対面講義は実技のみとなったため講師が対応できる開催日程が倍増

・開催回数増(月に16~20回)により他社(月に1~2回)と差別化が図れ、早期の認定取得を要する受講者へ柔軟に対応

・オンデマンドにより商圏が関東近辺から全国へと広がり、Web広告など新たなプロモーションが可能となった

・学科のみ、実技のみといった切り分け販売がしやすくなった

 

③  受講者の移動や滞在のリスク軽減

・移動や宿泊によるコストの削減およびウイルス感染リスクの低減

・対面受講時間が3分の2にカットされるため、本業の時間を大きく削らずに受講可能

・学科は空き時間に場所を問わず受講可能、そのため遠方の方も受けやすい

 

今後、さらにUMUを使った新規事業を展開

―最後に、今後の展開についてお聞かせください。

今後、UMUを通じた新規事業として、製造業関連の知識コンテンツや資格取得のための補助コンテンツを制作し、ユーザーの知力・経験向上の支援を行っていきたいと考えています。当社自らが実際にUMUのようなデジタル技術を取り入れ体現することで、お客さまへ価値あるサービスを提供できると考えています。

 

日本のロボットSIerのうち、ロボット導入構想に関わる人材は3,000人前後といわれる一方、製造業の事業所は約29万あるといわれており、需給がアンバランスです。人材不足だからこそ、画像処理、IoT、AIといったデジタルソリューションも複合的に提案し、お客さまのDXの実現に取り組んでいきたいと考えています。

 

そして、これからも変わらず日本の製造業に安全を提唱し続け、製造現場からケガをなくし、産業用ロボット特別教育を通じて安全に対する見識を広めていきます。

 


 

大手企業様をはじめとして、全社学習プラットフォームの活用、営業教育、新入社員教育等、様々なシーンでUMUをご利用いただいております。

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