急成長の“壁”を推進力に変え、組織のベクトルを統一。CPAエクセレントパートナーズが実践する「共有」ドリブンの組織開発

急成長を続けるCPAエクセレントパートナーズ株式会社。同社は会計人材の育成とキャリア支援を軸に事業を拡大する中で、組織のさらなる成長を加速させる「求心力」の強化というテーマに向き合いました。その挑戦に対し、同社は学習プラットフォームUMU(ユーム)を導入。トップメッセージの動画施策では視聴率68.1%を達成するなど、テクノロジーを活用した「共有」の仕組みで、組織のベクトルを一つにまとめ上げています。社員数が120%に増加する中でも理念浸透度を維持するなど、数々の成果を生んだその変革の軌跡を、人事責任者の長瀬 響(ながせ ひびき)さんに伺いました。

 

 

企業情報

 

社名:CPAエクセレントパートナーズ株式会社

本社所在地:東京都新宿区新宿3-14-20 新宿テアトルビル5F

設立:2001年9月

ホームページ:https://cpa-excellent-partners.co.jp/

急成長の次なるステージへ。組織の一体感を醸成し、さらなる推進力を生むための挑戦

―まず、UMUを導入される以前、組織においてどのような課題を感じていらっしゃいましたか。

 

企業が急成長を遂げるとき、その勢いは組織に新たな可能性をもたらす一方で、次のステージへ向かうための新たなテーマが生まれます。CPAエクセレントパートナーズが向き合ったテーマが、組織の一体感をいかに育むか、ということでした。

 

例えば、部門間の連携をより一層強化する必要性を感じていました。新規事業の現場では、スピーディーな意思決定を進める中で、責任者と経営トップ、現場メンバーとの間で丁寧な認識合わせが求められる場面もありました。

 

また、報告・連絡・相談をこれまで以上に円滑にし、変化する方向性を全員でタイムリーに共有していくことも重要なテーマでした。情報共有においても、より良い方法への改善を求める声が上がっていたのです。この状況を、事業のさらなる成長のために組織基盤をより強固にする好機と捉え、新たな仕組みづくりを決意しました。

 

課題解決の鍵は「プラットフォーム」。数ある選択肢からUMUを選んだ“必然”

―その課題に対し、「共有」を軸としたプラットフォーム活用に着目された理由を教えていただけますか。

 

人事部が掲げたコンセプトは「共有・共感・共働」という三位一体の理念浸透でした。特にその入り口となる「共有」をいかに仕組み化するかが問われました。

 

弊社はまだ小さい組織ですが、創業者が現役の経営者です。企業の根源にあるのは、やはり経営者の想い。それをいかに共有できるかが重要だと考えていました。組織が拡大し、フロアが分かれ、物理的な距離が生まれる中で、研修やイベントといった単発の施策では接触頻度が不足します。変化の速い事業環境において、経営の想いをリアルタイムで届ける必要がありました。

 

そこで着目したのが、時間と場所を超えて想いを届けられるITプラットフォームでした。数あるツールの中でUMUが選ばれた決め手は、その「双方向性」。一方通行のトップメッセージはやりたくありませんでした。社員からの反応が見え、教え合い、学び合えるカルチャーを目指す上で、UMUの思想と機能は非常に魅力的だったのです。動画へのコメント機能や自由度の高い投稿機能を見て、さまざまな活用のアイデアが湧きました。将来を見据えた組織づくりに必要な投資であるという経営陣の理解も得られ、導入はスムーズに進みました。

 

「楽しさ」と「真面目さ」が生む化学反応。UMUで仕掛けた3つの“共有”戦略

―UMUを導入後、具体的にどのような施策で「共有」を促進されたのでしょうか。

 

UMU導入後、弊社では「楽しさ」と「真面目さ」の絶妙なバランスを設計思想の中心に据えました。堅苦しい情報だけでは、人は動きません。大学サークルのような、皆で一つの目標に向かって楽しむ文化が弊社の根底にあります。その社風を活かし、学習への心理的負荷を下げる「楽しさ」というスパイスを加えることが不可欠でした。この思想に基づき、UMU上で多彩な共有戦略を展開しました。

 

戦略1:トップメッセージの共有戦略

 

最も活用されたのが、月1回のトップメッセージ動画です。施策を形骸化させないための緻密な工夫を凝らしました。

 

  • 配信タイミングの固定化: 毎月決まった日にリリースすることで、視聴を習慣化。
  • マイクロラーニングの実践: 動画は5分以内に編集。「業務の隙間時間で視聴できること」を絶対条件としました。
  • 双方向性の担保: 社長自らが気になるコメントに返信することで、「見てもらえている」という認識を醸成。さらに、部門長が率先してコメントを投稿することで、メンバーのコメント投稿を促進しました。

 

こうした工夫が実を結び、トップメッセージ動画は視聴率68.1%という高いエンゲージメントを維持しています。

 

戦略2:ナレッジの共有戦略

 

UMUは、全体会議のあり方も大きく変えました。ある会議では「自分たちの会社を一言で表すと」というテーマでUMUにコメントを投稿してもらい、その結果をリアルタイムで共有。組織に対する共通認識を可視化し、相互理解を深めました。

 

また、8つあるバリュー(行動指針)をテーマにしたワークも実施。各チームで「バリューを体現したメンバー」のエピソードを語り合い、最もよい話として選ばれたエピソードをUMUのアンケート機能で投票。最多票を集めたチームが、全体の前でそのエピソードを発表しました。成果という分かりやすい形だけでなく、日々の小さな貢献にもスポットライトを当てる。UMUがあったからこそ、その場で共感の輪を広げることができました。

 

戦略3:相互理解の共有戦略

 

組織の一体感は、業務外の相互理解によっても育まれます。特に効果が高かったのが「合宿の写真」の共有。写真コンテストを実施し、テーマに沿った写真をUMUに投稿。この施策は数万の閲覧数を記録し、大いに盛り上がりました。

 

また、新入社員のオンボーディングで活用される「自己紹介動画」は、思わぬ効果を生みました。部署の接点がないメンバーの個性や人となりを事前に知ることができるため、その後のコミュニケーションが円滑になります。自己紹介動画を隅々まで見る人まで現れ、「みんなのことがよく分かる」と全体チャットでコメントしてくれた社員もいました。このことは、UMUが組織のインフォーマルなつながりをも活性化させていることを示しています。

 

UMUが生んだ“共通言語”と確かな成果

―UMU導入後、視聴率以外でどのような変化や成果がありましたか。

 

UMUの導入は、CPAエクセレントパートナーズの組織文化に確かな変化をもたらしました。最も大きな変化は「共通言語」の醸成です。

 

社長の動画メッセージが社員の会話のネタになったり、「UMU」という言葉自体が、今では社内の共通言語になっています。例えば、「7つの習慣」で学んだ「影響の輪」や「Win-Winを考える」といった言葉が、部署を越えた会議で自然に使われるようになりました。課題に対して同じ目線で対話できるようになったのは、非常に大きな変化です。中途採用が中心の組織では、多様なバックグラウンドを持つ人材が集まるからこそ、共通の価値観や言葉を持つことが極めて重要になります。UMUは、研修で学んだ知識を日常の対話につなげ、組織の文化として定着させる「事後プロセス」の環境を見事に提供しました。

 

この取り組みの成果は、企業としての成長と組織の一体感という二つの側面を、高いレベルで両立させている点にあります。私たちは、新しいチャレンジを常に増やしています。重要なのは、強い求心力を組織の中心に創り出せるかどうかです。UMUによる理念浸透の仕組みがあるおかげで、私たちはその求心力を生み出し、組織の成長を加速させる最適なバランスを維持できています。

 

その言葉を象徴するのが、理念浸透度を示す指標です。社員数が前年比120%という急拡大を遂げる中でも、この指標は前年と全く同じ数値を達成しました。

 

目指すは「自律的に学び合う組織」AIと共に拓く人材育成の未来

―今後のUMU活用の展望や、貴社が目指す人材育成の未来像についてお聞かせください。

 

CPAエクセレントパートナーズの挑戦はまだ道半ばです。今後の展望としては、UMUを各事業部のオンボーディングやOJTにまで展開し、現場主導のコンテンツ作成を促進したいと考えています。理想は各事業部にUMU担当者を配置し、より専門的なナレッジを共有する仕組みを作ることです。テクノロジーでカバーできる部分を増やし、人の労力をより創造的な業務に振り向けたいと考えています。

 

さらに、AIの活用も重要なテーマです。既に目標設定のサポートにAI Chatbotを導入しており、今後はUMUの機能と連携させ、より高度な人材育成につなげていくことを構想しています。UMUにはAI分野をリードしていただきつつ、今後も一緒にコラボレーションできたら嬉しいです。

 

―最後に、同じ課題を抱える企業へのメッセージをお願いします。

 

結局は、人と人とのコミュニケーションが最も重要です。その中でも、文化を作る上では「対話」、つまり双方向での情報と感情のやり取りが欠かせません。UMUは、その双方向性をバーチャル空間でサポートしてくれる強力なシステムです。提供された機能をそのまま使うのではなく、「この機能でどんな課題が解決できるだろう」と想像力を働かせ、新しい使い方に挑戦していくことが、組織をより良くしていく鍵だと信じています。

 

経済性と人間性のバランスを取りながら、生産性の高いカルチャーを創造する。CPAエクセレントパートナーズの挑戦は、テクノロジーがいかにして急成長の“壁”をさらなる推進力へと変え、人と組織の成長を加速させるかを示しています。

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