「おもろい研修」を増やしたい!UMUを活用した対面研修の強化

株式会社LIXILご登壇

 

受け身ではなく、「おもしろかった!」と記憶に残る研修にしたい、と考えられる方も多いのではないでしょうか。今回は、工場勤務の社員を対象とした社内研修を少しでも「面白い(おもろい)」ものにするため、講師力向上と研修コンテンツ作成にUMUを活用されたお話を関西弁の「面白い」にあたる「おもろい」という表現を使いながらご紹介くださいました。(井上様は関西にお住まいでおられます)

 

スピーカー
株式会社LIXIL サプライチェーン統括部生産技術部技術企画グループ 井上浩志様

研修受講生の学習理解度が低いという課題

私たちは工場勤務の方に向け研修を行っています。UMUの導入前の社内教育における課題は「研修受講生の学習理解度が非常に低い」という点でした。

 

受講理由を研修の冒頭に聞くと、「上司が勝手に申し込みをしていました」「上司にこの研修を受けてこいと命じられたので」といったように、全く自身の意思が働いてない状態で受講しに来た方がほとんどで、そもそも受講意欲が低いことに加え、学習理解度が低い要因として、「講師力の低さ」「聞くことが中心のカリキュラムの内容」がありました。

 

講義の内容を活かして実習に使うという流れの研修ですが、講義の理解が不十分だと実習もうまくいきません。実習がうまくいかないと、当然ですが、研修が終わった後の実務に活かすことは望めません。これが我々の社内教育の非常に重要な問題点としてありました。

我々の社内教育の課題をUMUにご相談したところ、2点提案をいただきました。講師力の育成に関しては、ブレンディッドラーニングの学習、能動的なカリキュラムの変更には、ぜひともUMUのプラットフォームを使ってみてくださいという具体的なご提案でした。

 

ブレンディッドラーニングによる講師力の向上

工場のスタッフを対象とした教育を担当する生産技術部は、非常に経験豊富なベテランスタッフで構成されていますが、「教える」という専門性を持ち合わせた人材ではありません。講師としてのスキルを養うまたは要求するノウハウを習得する機会も少なく、その結果、講師力はそれぞれの人の質に依存しているという状況になりました。

一般的な研修では、事務の担当者が1名、講師が1名で運営することが多いと思います。ただし、私たちの研修では、生産技術部のスタッフがサポート役として参加し、受講生10名に対して講師が5名体制で実施していました。

一見、受講者に対しては手厚いサポートがあるように見えますが、実際には講師力の不足を講師数で補っているだけで、講師側のウィークポイントは改善されていない状況でした。どこが伝わらなかったのか、どこが理解が及んでなかったのか改善せずに、結局講師力が向上しないままになっていたのです。

そこで講師力を高めるためのブレンディッドラーニングとして、UMUのプログラムの中で、中村文子先生の「講師養成講座」を受講しました。

中身についてこの短時間でお話するのは非常に難しいので割愛しますが、講師をされる方にとっては非常におすすめです。特に、講師として受講生の前に立つときに、どういった立ち振る舞いをすべきかという点については、非常に気づきが大きかったです。

 

おもろいカリキュラムづくり

私たちは、すべての研修をUMU化せず、メリハリをつけることを考えていました。そのため、選定するうえでご意見をいただきたく、大阪のUMUオフィスに行き、私が講師として登壇し、実際に私達が行っている研修を受講いただきました。そしてその中で、「ここをUMU化するともっと楽しくなるんじゃないですか」「ここはUMU化せず今の対面のこの良さを活かしたらいいですよ」というご意見をいただきました。私達は基本的に対面の研修でUMUを使うことが前提だったので、UMU化することによって、より対面の中で研修の魅力を増やす、面白くするというご提案をいただくことができました。

研修の組み立て方については、ブレンディッドラーニングで学んだ「90/20/08に基づく研修デザインの話」が参考になりました。これは、「人間が理解をしながら話を聞ける時間は90分、人間が記憶しながら話を聞けるのは20分、そして人間が飽きずに話を聞けるのが8分」という限界が基本的にあるというお話です。

 

 

研修では様々な知識の提供を行い、できれば覚えて帰っていただきたいという思いが講師にはあります。しかし、20分以上話をしてしまうと、記憶の定着率は下がっていきます。そのため、当日の講義に関する内容の記憶を定着させるためには、20分話をしたら必ずアウトプットを1回設定した方が、記憶の定着には必要ですよ、ということが非常に心に響きました。

実際に私達の講義ではアウトプットに関しても一部入れていたものの、必ず入れることはできていませんでした。規則性も特になく、受講生が眠くならない程度にという形で、特に何も考えずにアウトプットを設けてました。

講義時間についても特に明確な時間設定は設けていませんでしたが、基本的には20分以内に一つの合意を得る。そして必ずそれに対してアウトプットを設計する、という内容に変更しました。

結果、元々パワーポイントの資料に対して講師がその都度問いかけをしていくというような講義が、UMUのプラットフォームを使うと以下のように生まれ変わりました。

 

講義のデータはそのまま使用しますが、UMU のアプリケーションを活用してディスカッションや質問を挟むように、インプットとアウトプットを対話的に行いました。単にパワーポイントの情報を見せるというだけではなく、そこにさまざまなアウトプットの機能を入れることで、今まで2次元的であった研修が、UMUのアプリケーションを使うことによって広がりが増え、三次元的な研修になったという実感があります。

 

UMU導入後、受講生とのコミュニケーションが活発化

UMU導入後、受講生にアンケートをとったところ、10点中9.54という非常に高い評価を得ることができました。

 

具体的には、「直接発言するより多くの意見が出たと思う」「話をただ聞いてるだけでなくタブレットを使ったりディスカッションしたり楽しんで受講できた」という声が多く声が上がりました。また、多かったのは「意見を言いやすかった」という声です。研修では挙手をして意見を言うことに抵抗がある方も多いですが、UMUさんの機能を使うことによって、話しやすくなったという意見をいただきました。それが、結果的に高い評価に繋がったと思います。

私が実際導入して良かったと感じた点は、3つございます。ひとつはこのUMUさんのアプリケーションを使って、受講生と非常に良いコミュニケーションを取ることができたことです。

2点目は、UMUを導入をすることによって、研修をリフォームできたことです。たくさんの機能をどうやって使ったらいいのか、どう使ったら受講生の方に魅力ある研修になるのか考えることで、研修全体を見直すきっかけになりました。

さらに、研修のアップデートがやりやすくなったことです。多くの受講生の方からコメントをいただく機会がありますが、それは我々講師側からすると最高のフィードバックです。お金を払って受講する社外の研修とは異なり、社内研修ではなかなか率直な意見がフィードバックされにくいという実情があります。しかし、コメントを書いていただくことによって受講生が、どこがわからなかったのか、どこが響いたのか、どこが響かなかったのか、そういったところも明確にわかるようになりました。

 

機能を使うことが目的とならないように

最後にUMUを使うことで少し注意すべき点も感じましたので、参考になればと思います。それは、意見・コメントがしやすい反面、他人を傷つけたり、不快にさせる可能性はなくもないということです。そのため、例えば「否定的なことは書かないようにしましょう」など、グランドルールの設定がをする必要があると考えています。

また、たくさんの機能があるとどうしても盛り込みたいという願望が出てしまいますが、かえって複雑になってしまうこともあるので、機能を使うことが目的にならないようにしなければならないと思います。

もともとおもろい研修に変えたいという問題意識を持ってUMUを導入しました。現状、少しおもろい研修に変わってきたかなという実感があります。

 

UMU化した研修はまだたった2つです。今後の展望としては少しずつ増やしていきたいなと考えています。特に若い世代、新入社員に向けての研修にはUMUのアプリケーションが刺さるのではと考えています。これからもっとUMUに密に接しさせていただき、1つでもおもろいなって言っていただける研修を作り続けていきたいと思っております。

 


 

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