人材不足が続き、経験や技術が豊富な人材の獲得は非常に困難になっています。そのようななか、企業を成長させるためには、自社の従業員の能力を高め、生産性を高めることが必要です。最適な人材配置や人材育成を行うための施策として、スキルの可視化があります。

 

スキルの可視化とは

スキルの可視化とは、従業員の専門的な仕事を行う能力を、グラフや表、ダッシュボードなどで可視化することです。目に見えない能力を客観的に可視化することで、従業員一人ひとりが、どのような業務が得意・不得意なのかがわかります。

求められるスキルセットが同一の、部門や階層ごとに表をつくると、わかりやすくなります。

 

スキルの可視化のメリット５つ

スキルを可視化することのメリットは、主に以下の５つです。

 

効果的な人材育成により生産性向上につながる

企業全体の不足しているスキルが一目でわかり、強化すべきスキルが明確になるため、効果的な人材育成ができます。
不足しているスキルを持つ人材を育成できれば、生産性の向上につながります。

 

適切な人材配置ができる

従業員が現在の業務で活用できていないスキルを発掘したり、よりスキルを活かせる部署に配置転換することもできます。また、企業全体や各部署の不足スキルを把握できるため、採用するべき人もわかりやすくなり、採用後のミスマッチを防ぐことができます。

 

人事評価の公平性を担保する

スキルの有無により、昇格・昇進を決めるなど、人事評価制度にも活用できます。労働者の多くは人事評価制度に不満を持っていますが、基準を明確にすることで、客観性・公平性を担保した人事評価制度の運用につながります。

 

リスクマネジメントできる

重要なスキルを持つ人が休職・退職して業務に支障をきたす事態を防げ、リスクマネジメントにつながります。

 

従業員のモチベーションアップにつながる

スキルマップを従業員に公開することで、自身のスキルを客観的に把握できます。従業員同士の競争関係や明確な目標が生まれ、モチベーションアップにつながります。

 

スキルの可視化のステップ

スキルを可視化するツールは２つあります。従業員個人またはチーム単位のスキルを一覧にした「スキルマップ」と、設定された課題をどれだけ習得したかを評価する「ルーブリック表」です。いずれのツールも以下のステップで可視化を進めることができます。

 

１．スキル可視化の目的を明確にする

スキルを把握することの目的を明確にします。上でメリットとして挙げた項目が目的にあたります。目的によって、スキル項目や達成度の設定が変わります。

 

２．スキルを洗い出す

部署やプロジェクトごとに業務内容を細分化し、必要なスキルをリスト化します。同時に、アンケート調査や面接、業務分析などで従業員がもつスキルを抽出します。

 

３．スキル項目を設定する

業務内容をより細分化し、従業員がもつスキルと合わせて、評価対象となるスキル項目を設定します。

 

４．評価基準を設定する

尺度を何段階にするかや表現方法などを決め、尺度の各段階で求める内容を評価基準として設定します。評価者によって差が出ないよう、基準を明確にすると同時に、評価者への教育が必要です。

 

５．周知

評価方法や評価項目を従業員に周知します。

 

６．テスト運用

スキルマップの項目・基準を設定したら、テスト運用します。不備や評価結果と実感との間に大きなズレがないか確認します。

UMUでできるスキルの可視化

ラーニングプラットフォーム「UMU」には、スキルの可視化ができる機能が揃っています。ここでは「アセスメント機能」をご紹介します。

評価データを可視化することにより、社員一人ひとりの現在の能力、過去の能力の変化、および組織全体の平均能力との比較を1枚のカードで把握することができます。

 

この評価スキルカードを活用することにより、評価マネージャーは視覚的に社員の能力レベルを把握することが可能となり、的を絞ったガイダンスとサポートを提供し、組織の能力レベルを向上させ、パフォーマンスの向上を実現できます。

 

講師から学習者に評価を付けるだけでなく、学習者自身が自己評価を行うこともできます。学習者のアセスメント結果が一定の基準を下回る場合、自動的に学習を割り当てられるため、足りないスキルを補強できます。

詳細は下記記事で解説しています。

 

「評価スキルカード」で社員の評価やスキルを可視化！「アセスメント機能2.0」のご紹介

https://umujapan.co.jp/function/update211004/