なぜ人工知能(AI)が未来の学習なのか

 

本日は「Sponge UK」のインサイトブログから、学習のエキスパートであるDonald Clark氏が人工知能(AI)と学習について解説してくれている記事をご紹介させていただきます。

http://spongeuk.com/insights/2016/11/why-artificial-intelligence-is-the-future-of-learning/ 

Donald Clark氏は、30年以上にわたってあらゆるタイプの学習を制作し、執筆活動を行ってきました。
氏の人気ブログでは学習理論や最新テクノロジーが紹介されています。
このインタビューでは、Clark氏にオンライン学習の技術トレンドや、それが今後の学習にどのように影響するかが質問されています。

 

学習におけるAIのチャンスをどうお考えですか?

「AI」という2文字は非常に重要なので、まず「チャンス」の話からはじめましょう。

Google・Facebook・Amazon・Appleなど、多くの企業が今後、将来的に物事を機能させるテクノロジーの根底にあるのはAIだという考え方を支持しています。
現在、既に学習する誰もが、絶えずAIを使っています。

Googleを検索するときに使っているのはまさにAIです。
FacebookやTwitterでのソーシャルラーニングもAIによって機能しています。
Amazonで本を買うときはどうでしょう? この場合もAIに促されています。
NetflixもAIによって機能しています。

 

将来の学習の世界はどのようになっているでしょうか?

LMS・コンテンツ・テキスト・画像・多項選択式問題・ちょっとしたゲーミフィケーションなどは古いパラダイムです。
ゲーミフィケーションでは学習を変貌させることはできません。
ゲーミフィケーションにもいいところはあります。

私自身ゲームをします。私の息子もです。
良いゲームではAIが多用されています。
しかし学習で使われているゲームは少しわざとらしく感じられます。

質問に戻ると、私は、「AIとは、未来の学習の基盤となるテクノロジー」だと考えています。
このことには疑いを持っていません。

AIはすでにGoogleに組み込まれています。

 

 AIは、学習業界にとっての脅威となるでしょうか?

AIが、ターミネーターやロボコップのロボットのように、ある日突然私たちを殺しに来るという考え方は捨てた方がいいと思います。

実際のところ、AIはもっと穏やかなものです。
つまり、GoogleやNetflix・Amazonのようなものです。
目には見えないけれども、私たちを適切な方向へと促してくれます。

私が関与しているコンテンツ作成ソフトウェアでは、 1回クリックすれば、どのようなデザイナーもできないような方法で、たちどころにAIがコンテンツを作成してくれます。
コストも従来の10分の1で済みます。

私は、アダプティブラーニング(個別学習)の時代が来ていると考えています。
この方法では、ほとんどのオンラインコースのようにフラットで直線的な方法ではなく、より洗練された方法でコンテンツを学ぶことができます。

人工知能は、アルゴリズムを使って学習理論を捉え、学習者に適切なフィードバックを与えます。
今後の学習は、このようなやり方になると思います。

 

コンピューターの操作がタッチコマンドからボイスコマンドに変わるにつれ、職場の学習がどのように変化するとお考えですか?

ここ数か月の間に、市場のビッグプレイヤー(Amazon・Google・Appleという3大プレイヤー)による投資やマーケティングが活発化しています。

 たとえば、Amazon Echoがはじめに市場に投入され、驚くべきヒットとなりました。
キッチンやリビングにこの小さな箱を置いて、それに話しかける方法が好まれたようです。

 Amazon Echo

 

Googleも追随し、 Google Homeを突然発売しました。

これはもちろん、音声技術が発達したためであり、ここでもAIが使われています。

アメリカで2014年に発売され、最近、ヨーロッパでもリリースされたAmazonのEchoデバイスは、AI音声アシスタントAlexaを使用しており、音声だけを使って、ユーザーが情報を取得したり、インターネットに接続されたデバイスをコントロールしたり、ゲームをしたり、 注文することができます。

Google Home

 

Google Homeは、2016年5月のデベロッパーカンファレンスで発表されました。 Googleは、Androidデバイスにすでにバンドルされている強力なAIアシスタントを使って、音声コントロールによる家庭用ハブを提供しています。

では、AIの話に戻りましょう。
音声は、テキストまたは話し言葉として理解されます。
音声認識の精度が突然、95パーセント以上になり、複雑な文章も理解できるようになれば、手動で入力する必要がなくなります。
話すことは、人間にとって自然なコミュニケーションです。
人間は、話すことでコミュニケーションを行うように進化してきました。

しかし学習の世界では、ソクラテスのことが忘れられています。
ご存じのように、ソクラテスはおそらく最も偉大な教師ですが、本を書いたことがありません。
黒板を使ったことも、大学で働いたこともありません。ソクラテスは人々に語りかけたのです。

黒板が発明されると、講義をする人が聴衆に背を向けてそこに走り書きをするようになりました。
テクノロジーもその方向に従いました。
それはブロードキャストメディアであり、対話がありません。

私は、音声機能やボットといったテクノロジーも試しています。
ボットをトレーニングすることは可能です。

たとえば、Georgia Techのボットの話があります。
AIを学ぶ300人の優秀な学生は、その指導員の1人がボットであることに気付きませんでした。
これが学習の世界に与える影響を無視するのは愚かなことです。
ボットには先生がしていることをできないという考えは、ばかげています。
スクリプトを使って、人の前に立って1時間話すことは、それほど難しいことではありません。
講義とはそういうものです。
講義をボットに置き換えることができると考えるのは当然です。

しかし重要なのは、教えることやトレーニングのより高度な側面、つまり、真の対話やフィードバック・モチベーション・向上心などです。
私は、こうしたことの一部も次第にAIにとって代わられると考えています。
人は、物事を忘れやすく、 二日酔いになったり、注意を払えなかったりします。
人の命には限りがあり、ネットワークを構成することができません。
私は、自分が学んだ知識を転移させることができないけれども、AIであればたちどころにできてしまいます。

だから、ネットワーク化されたインテリジェンスがあれば、AIは、ますます進歩していくはずです。 これは、非常に強力な学習者による機械学習であり、この強力な学習者はよい先生になるはずです。 「AIは学習と教えること両方にとって、今後さらに深い意味合いを持っていく」ことでしょう。

 

UMUも、もちろん開発ロードマップにAIの搭載を入れています。
AIが学習のあり方を変える日が来ることは間違いありません。
UMUも、最新のテクノロジーで、皆様により良い学習プラットフォームを提供し続けます。

 

UMUは、「教える」「学ぶ」「実践する」 そして、パフォーマンスを向上させるために革新的な機能とサービスを提供し続けております。

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