いつでもどこでも学べる環境を実現!アウトプットを増やし営業教育をアップデート

ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は、新製品セールスのトレーニングを目的に2022年11月にUMUを導入しました。UMU導入によりインプットもアウトプットも増え、行動変容につながっています。トレーニングの計画立案を担当している山北 美紗子さんに、UMU導入前の課題やUMU活用による成果についてうかがいました。

 

 

会社概要

社名:ノボ ノルディスク ファーマ株式会社

本社所在地:東京都千代田区丸の内2-1-1 明治安田生命ビル

資本金:21億405万円

設立年月日:1980年6月20日

 

事業方針に則って、血友病関連製品のトレーニングを実施

 

-現在の仕事内容について詳しくお話しいただけますか。

 

血友病関連の製品のトレーニングということで、既存MRに対して、疾患や製品についてのトレーニングの計画立案実施を担当しております。

「NNWAY」というグローバル全体の方針がある中で、自分たちの業務がその流れとは反していないかを意識しながら業務を遂行しています。さらに、日本での中長期の目標として「Beyond2024」や、血友病関連の希少疾患事業本部でのミッションもあります。これに則ってトレーニングに取り組みました。

 

MRのアウトプット機会の減少が課題

 

-UMU導入にあたって、どのような会社の方針に基づいてご検討したのでしょうか。

 

中長期の目標として「DXへの取り組み」や「コンフォートゾーンから出るチャレンジ」があり、意識していました。

 

-現場ではどのような課題がありましたか。

 

血友病領域に関しては、特にMRの人数が少なく、担当エリアが広くなってしまうので、能力や意欲に関係なくCall数/Day が少なくなります。さらに、コロナ禍以降は顧客である医師との面談機会が少なくなっていました。

その結果、1回の面談で質の高さが求められるにも関わらず、アウトプットする機会が少なく、他のMRの活動を見る機会や真似する機会も少ないことに、課題を感じていました。

 

 

-管理者側にはどのような課題がありましたか。

 

当時使用していた会社の研修プラットフォームは、使い勝手があまり良くありませんでした。

メールで配信したり、共有フォルダに置いたりと、トレーニングで使う動画や資料、理解度チェックの小テストのフォームなどが点在していて、まとまっていなかったのです。

学習者から「見つからない」「探すのが大変」と言われることも多く、課題を感じていました。

管理者側も、リマインドするだけでも手間がかかりました。手作業で人事名簿からExcelでVLOOKUP関数を作り、未受講者をリストアップして、マネージャーに知らせて、受講を促すというアナログで行っていました。

 

-トレーニングの効果を高める観点での課題があったら教えてください。

 

MRの上司にあたるエリアマネージャーにMRのフォローアップしてもらう必要があったのですが、依頼しきれていないこともありました。エリアマネージャーの個人の意欲や考え方に依存してしまっていたことも課題だと思っています。

 

-そのような課題に対して、UMUの導入によってどのような期待をしていましたか?

 

まず、移動時間など隙間時間を使って学習できるだろうと期待がありました。UMUはiPad、iPhone、PCで使えるので、いつでもどこでもインプットもアウトプットもできることに魅力を感じていました。

次に、これまで他のMRの意見を知ったりプレゼンを見たりする機会がなかったので、UMUを活用することによって、他者を見て真似できることも期待していました。

さらに、以前は課題をメールでばらばらと送っていたので、過去のものを復習しようと思っても、メールを探し出すのが大変でした。せっかくMRに復習したいという意欲が生じても、それを途切れさせてしまっていたのです。UMUを使用して、一つのプラットフォームに資料や情報をまとめることで、学習しやすくなると考えました。

 

-どのようなタイミングで使いたいと考えていましたか。

 

UMUさんからお話をいただいたのが、ちょうど血友病領域の新製品が出る1年前でした。プラットフォームに慣れたころに、新製品の情報をインプットできるため、タイミング的にもよいだろうと考えて導入を検討しました。

 

 

-実際に導入するにあたって、懸念した点やそれをどのように払拭したかについて教えてください。

 

中長期のBeyond2024で「コンフォートゾーンからの脱出」という目標がありました。言い換えると、私も含めコンフォートゾーンに居続けたい人は少なくないということです。

そのため、新しいシステム導入への抵抗感が多少あるだろうという不安がありました。特に血友病領域は比較的ベテラン社員が多いので、DX化に対しても反対されるのではないかと考えていました。

その抵抗感を払拭するために、オンラインで導入勉強会を開催し、使い方を説明しながら、その場でみんなで一緒にUMUを使うようにしました。

その後、ちょっとした宿題を出したところ、年齢層が高めな社員がいち早く動画を見て「いいね」の反応をしてくれるなど、真面目に取り組んでもらえたのが印象的です。

 

 

アウトプットは1.4時間、1人あたりの練習回数は14回を実現

 

-導入にあたって、どのような対象に対してどのようなスケジュールで展開していきましたか。

 

導入体験会の後、既存製品のトレーニングをUMUで作成しました。ポイントは、解説動画を数分にして、それに対してアウトプットを促すかたちにしたことです。それまでもオンラインで動画を提供することはあったのですが、1本が30分から1時間と長く、学習者の負担になっていました。短い動画でのインプットとスライド1枚分のアウトプットと、学習するハードルを低くしてコースを作るよう意識しました。

 

-たくさんの動画がアップされたと思いますが、成果の実感はありましたか。

 

「いくつコースを作りたい」など量的な目標というのはありませんでした。実際にトレーニングの需要に合わせて作っていったところ、結果的に3製品で13コース、7個の課題セッションを約1年間で作りきりました。

学習者のインプットとアウトプットの時間は、インプットが1人当たり3.4時間、アウトプットが1.4時間、練習回数は1人14回でした。UMUがなければ、練習回数が0回の人もいたかもしれません。意図的に良いアウトプット機会を創出できたと思います。

 

 

-実際に動画課題を通じてアウトプットの機会を提供されていましたが、それ以外にも学習デザインの工夫はありましたか?

 

Q&Aをトップに置いて、そこに質問を書いてもらうように工夫しました。ライブ研修では、その場で質問できることはメリットですが、時間が固定されているため出席できない場合もあります。UMUを使うと、いつでもどこでも質問できて、回答が文章で残るため他の人も見ることができます。

 

 

-トレーニングと同時にデータ分析も実行されていましたが、どのような分析をされて、どのような示唆が得られましたか。

 

MRのパフォーマンスデータとUMUで実施したAIを使った動画提出機能での評価項目の点数に相関関係があるのかを分析しました。その結果、練習回数やAIの全体的な評価、流暢さなどとMRの実際のパフォーマンスに相関が見られました。

 

 

-現場の方に対して実施した、アウトプットに関するアンケートの調査結果はどんな傾向がありましたか。

 

対象人数が少ないので参考データではありますが、パフォーマンスが高い人ほど、動画の撮影回数が多い傾向がありました。他の人のアウトプットを見ると同時に、自身のアウトプットの録画を見返すことによって、自身の課題に気づくのだと思います。

 

事前・当日・事後のブレンディッドラーニングへの取り組み

 

 

-新製品のトレーニングにおいては、最初にどのターゲットに対して実行されましたか。また、そのトレーニングではどのような学習設計を考えていましたか。

 

初めにキーアカウントマネージャー(KAM)という、重要な施設を担当するセールスを対象に実施しました。

トレーニングは、事前課題、当日のトレーニング、事後課題という流れで行いました。対面と、非対面を掛け合わせた、ブレンディッドラーニングを実施しました。

 

 

-事前、当日、事後の具体的な内容について教えてください。

 

新製品の情報量が多く、事前に基礎知識が必要でした。そのため、事前学習として、動画でのインプットと、課題に対するアウトプットに取り組んでもらいました。

他部門と相談し、事前にどこまで身に付けた状態でトレーニングに参加するのがよいかを合意したうえで、動画作成に取り組みました。

これまでも事前学習は促していましたが、動画視聴を案内するだけで、実際に見たかどうかは確認しておらず、理解度のチェックもしていませんでした。同じ事前学習ではありますが、UMUを活用して学びが更に濃くなったと思います。

 

 

トレーニングは2日間の集合研修を実施しました。インプットは事前にしていますが、足りない部分やわからない部分、複雑な部分を解消することを目的としていました。

これまでの事前学習との質の違いは、トレーニング当日にも表れていました。事前に知識を身に付けているため、質問の量や質が以前とは全く異なっていました。

理解度チェックとして、2日目にはゲーム大会を行いました。盛り上がるか心配していましたが、意外にもみなさんテンション高く参加していました。

早押し形式のクイズ大会だと指名されなかった方以外は考えなくなってしまうというアドバイスをUMUの方からいただいたので、全員が回答を書いてから早押しで回答権を得られるかたちにしました。単語や〇✕ではなく、文章で回答してもらい、製品に関する専門家が判断して点数をつけていきました。そして点数が高い人を表彰しました。

 

 

事後学習では、アウトプットをメインに課題に取り組んでもらいました。研修当日もアウトプットしましたが、1回では不十分ですので、クイズ大会当日に評価いただいた専門家に事後課題でも評価していただきました。

 

 

-これまでの研修とどのようなところが変わりましたか。

 

MRに実施したときは、エリアごとに研修を実施して、アウトプット動画をエリアマネージャーが見ていたため、同じ専門家が決まった指標で評価することはありませんでした。今回は運営側で決めた評価項目に沿って評価いただいたので、どの担当者が評価しても観点が揃う形で運用できました。

また、これまでは集まってロープレやアウトプット練習を行っていたため時間が限られていました。今回は、各自好きなときに動画提出をして、担当者が好きなときに評価できたため、拘束される時間が少なく効率的に実施できました。

 

 

学習者同士の学び合いが促進し、モチベーション向上に繋がった

 

-トレーニング後にアンケートを行っていると伺いましたが、どのような結果でしたか。

 

約9割以上の学習者が「隙間時間での学習が増えた」と回答しています。また、9割弱の学習者が「アウトプットする機会が増えた」とも回答しています。期待通りの成果を得られました。

また、営業車内や交通機関での活用がとても多かったことが印象的です。自宅やホテルなど、いろいろな場所でUMUが使われていることがわかりました。

 

 

別の設問では、半分以上の学習者が「自分の課題に気づき、もっとアウトプットする必要があると気づいた」と回答しています。気づいたことで、アウトプットへと行動が変化したことは大きな成果だと思います。

さらに、アウトプットに関して、約7割の学習者が「他の人のアウトプットを見て、自分のディテーリングに取り入れたいと思った」と回答しています。他の人のアウトプットを見ることによって、真似したい、よいところは取り入れたいと思えたようです。

 

 

 

また、8割近くの学習者が「他の人からのフィードバックが学びになった」、7割の学習者が「リアクションやフィードバックによってモチベーションが上がった」と回答してます。UMUの導入がプラスに働いているのだと思います。

 

ゲーミフィケーション機能、ポイント機能については、3割強の学習者が「ポイントランキングで競争意識が高まった」と回答しています。導入当初、競い合うことで学習意識が高まることを期待していましたが、実際の運用ではあまり強調していませんでした。ポイントのために学習するのではなく、セールスに必要だから学習するという人が多かったようです。

ゲーム大会など、もっと楽しく学習できる機会を提供できればよかったかもしれません。

 

 

 

-事前事後課題についての反応はいかがでしたか。

 

新製品に関する研修の事前学習によって「研修当日の理解が高まった」という学習者が95.7%でした。ほぼ全員が事前学習が有効だったと感じているようです。

また、約9割の学習者が、事後課題に関しても「研修当日の内容の定着に繋がった」と回答しています。当日だけではなく事前事後のブレンディッドで実施することによって、学習内容の定着を図れたと思います。

 

 

-目標や懸念事項に対しての反応はいかがでしたか。

 

8割近くの学習者が「デジタル活用によって業務が効率化された」と回答されていました。

DXへの抵抗感があるのではないかという懸念事項については、65%の学習者が「デジタル活用のハードルが下がった」と回答しています。非常に多くの人がデジタルへの抵抗が少なくなっているのだと思います。

 

 

ボタン1つでリマインドを送れるようになり、管理者の工数削減を実現

 

-今回の取り組みにおいて、UMUを取り入れたことで期待以上の成果を得ることはできましたか?

 

マネージャー数人に「学習者に研修が多いという声を聞きますか」と尋ねたところ、「空いている時間に学習できるので、研修が多いとは感じない」と言われて安心しました。

新製品も既存製品もありますが、UMUでは1つのコンテンツを短く設定しているがゆえに、研修の数が多すぎると感じていないようです。

管理者側としては、リマインドの通知をボタンひとつで送れることで、かなり手間が軽減しました。これまで、送信対象者のリスト作成はもちろん、1週間前と期日にリマインドメールを送っていたため、1研修あたりに1時間半ほど対応にかかっていたのです。すごくラクになり助かりました。

戦略や方針もずっと同じではない中、コンテンツが一つのプラットフォームに置いてあることはとても便利だと思います。学習する対象が変わっても、過去に用意したコンテンツを見てもらえるため、作り直す手間が減ったと実感しています。

 

UMUのおすすめポイント

 

-同様の悩みや課題を抱える企業のご担当者さまへメッセージをいただけますか。

 

学習提供はアジャイルで改善していくことができるので、最初から完璧なものを作ろうとせずに、一つでもUMUで解決できそうなことがあれば、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

使用していく中で、新たな機能がいろいろ追加されたり、困っていることを伝えると担当者が考えてくださったり、相談しながら進めることができるのでおすすめです。

 


 

大手企業様をはじめとして、全社学習プラットフォームの活用、営業教育、新入社員教育等、様々なシーンでUMUをご利用いただいております。

Webでは公開していない情報も含めて、一つの事例に対し、1スライド形式でわかりやすく解説した事例集をご用意しております。是非事例集も合わせてご覧くださいませ。

 

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