ラーニングエクスペリエンスデザイン(LXD)・ラーニングエクスペリエンスプラットフォーム(LXP)とは?学習者を中心に学習体験をデザイン

 コロナ禍や働き方改革に伴うDX化により、企業の人材育成方法も見直す必要が出てきています。そのようななか、「ラーニングエクスペリエンス」という人材育成手法が注目されています。ラーニングエクスペリエンスとは学習体験のことで、企業においては、従業員が体験を通して学習することをいいます。

学習者が成果を挙げられるように学習をデザインする「ラーニングエクスペリエンスデザイン(LXD)」、デザインした学習を提供する「ラーニングエクスペリエンスプラットフォーム(LXP)」について、紹介します。

 

 

ラーニング エクスペリエンス デザインとラーニング エクスペリエンス プラットフォームとは

学習者が成果を挙げられるよう学習体験をデザインすることを「ラーニングエクスペリエンスデザイン(LXD)」といい、昨今人材育成において注目されている考え方です。
学習者を中心に置いていること、目標・成果志向であることが、注目されているポイントです。
LXDの目的は、成果を挙げるために、学習者一人ひとりが体験から学べるようにデザインすることです。

また、企業が従業員に対してキャリアやスキルを磨くための様々な学習の機会などを提供していくシステムを「ラーニングエクスペリエンスプラットフォーム(LXP)」といいます。

LXPは、AIやテクノロジーを駆使して、個々の課題やニーズに応じて学習内容がパーソナライズされ、最適な学習プログラムを提供できるツールです。

社内外のコンテンツを整備し、必要に応じて従業員単位で学習内容をカスタマイズできるため、効率よく学習を進めることができます。学習内容が個々に最適化されることで学習効率が上がり、直感的で使いやすいことなどから、導入する企業が増えています。

 

ラーニングエクスペリエンスデザイン実践のメリット

従来の決まったカリキュラムを消化していく方法に対し、LXDを実践することで得られるメリットは主に2点あります。

 

従業員が成果を挙げやすい

集合研修だけでなく、eラーニングやオンライン研修など様々な学習体験を組み合わせることで、従業員一人ひとりに適した学習を提供することができます。eラーニングやオンライン研修などは、イベント的に行われる集合研修と違い、継続的に学習できることも、成果につながりやすくします。これにより、企業全体の成長にもつながります。

モチベーションが向上する

学習者は、学習すべき内容のカリキュラムを消化するだけではなく、個々に適したより効果的なプログラムで学びます。そのため、学習者がモチベーション高く取り組むことができます。

 

ラーニングエクスペリエンスデザインの構成要素

LXDを構成する学習体験の要素として、主に以下の4つがあります。これらの学習体験を組み合わせながら、効果を出せるようデザインするとよいでしょう。そのために、それぞれの学習体験の特徴を知っておくのがおすすめです。

集合研修

これまで主に行われてきたのが、座学での集合研修です。オンライン化が進むなか、あえて集合して座学を行う場合、より明確な目標を掲げ、課題に対する研修を行っていくことが必要です。

オンライン研修

コロナ禍を機に、ZoomやTeamsなどのWeb会議システムを通じた研修が増えています。集合する必要がなくなったことで、多くの学習体験の機会を提供できます。

eラーニング

様々な人材育成、社員教育がeラーニングで盛んに行われるようになっています。いつでもどこでも受けられることがメリットです。

OJT

上司や先輩から実務の知識やスキルを学ぶことができます。直接、実践に役立つ情報が得られて有益な学習体験となります。一方で、属人化されやすいという課題もあります。

 

これらの学習体験を組み合わせて提供するLXDにより、学習効果を高めることができます。集合型研修+eラーニング、オンライン研修+eラーニング、集合型研修+OJT、オンライン研修+OJT、OJT+eラーニングなど、組み合わせによって、運営コスト軽減や利便性向上などにつながります。目的に応じて、組み合わせるとよいでしょう。

 

ラーニングエクスペリエンスデザインの方法

LXDを行うためにはどのようなプロセスが必要なのでしょうか。LXDを生み出したといわれているNiels Floor氏(オランダ)が提唱する、具体的なプロセスを紹介します。

 

問いを立てる

まず、学習者である従業員一人ひとりの課題を洗い出し、学習体験の目標を立てます。どんな課題があるのかを考えることがプロセス全体の質を左右するため、非常に大切なステップです。

調査する

学習者と学習成果を調査します。学習者を調査する方法として、会話や観察、インタビューなどがあります。学習者が学習体験からどのような価値が得られるか、望ましい学習成果がわかれば、さまざまな学習目標を把握できます。

デザインする

学習者が成果を出すための具体的な学習体験をデザインしていきます。まず、ブレーンストーミングなどを通して、アイデアを出します。さまざまなアイデアを組み合わせて、コンセプトデザインに落とし込むのです。

開発する

設計したコンセプトデザインを実現するために、学習体験のプロトタイプを開発します。開発するプロトタイプの種類は、設計するエクスペリエンスの種類によって異なります。

テストする

プロトタイプをテストして、学習者が実際の学習成果が学習目標に達成できるかどうかを確認します。 また、デザインした学習体験が学習者にとって魅力的か、取り組みやすいかなども検証します。 

テストの際は、学習者が体験に参加したときに何をテストしているのかがわかるようにする必要があります。最初の設計に囚われず、テストを通して改善を重ねることが大切です。

展開する

テストで得た結果から改善を繰り返して、実際に成果に繋がるような学習体験を展開します。提供者および学習者がテスト結果に満足するまで、このサイクルを繰り返す必要があります。

 

ラーニングエクスペリエンスプラットフォーム活用のメリット

LXDを実践するために欠かせないのが、LXPです。LXPを活用することでのメリットを紹介します。

 

1. 従業員個々に適切な研修を提供できる

従業員一人ひとりの課題やニーズに応じて、最適な研修内容を自動で提案できることです。 LXPでは、AIを活用することで、従業員のデータから、その人に必要な研修がわかります。最適化された提案に沿って学習することで、従業員は必要なスキルを身につけることができます。

2. 企業課題に応じてカスタマイズできる

LXPでは自社の課題に即した研修を選択し、実装することができます。自社の課題に応じて、効率よく従業員のスキルを高めることができます。 実施する研修内容によって、企業の強みを伸ばしたり、弱点を強化したりすることも可能です。

3. 従業員のモチベーションが向上する

画一的な研修では、従業員が意欲的に学べないこともありますが、LXPによって自分に合った研修を受けられるため、学習のモチベーションが向上します。 また、LXPで提供している学習コンテンツは短時間でできるものが多く、空いた時間に学習することができます。効率的に学習できるため、スキルアップのスピードも加速します。

 

ラーニングエクスペリエンスプラットフォーム「UMU」

「UMU」はLXDを実現するためのすべての仕組みが整っています。

学習効果が高いといわれている「マイクロラーニング」をベースとしながら、様々な機能を組み合わせることによって、オンライン/オフライン関わらず、すべての学習シーンをカバーします。

会社が提供する公式の研修から、日常の中で発生している「インフォーマルな学び」まで、あらゆる学習を組織の資産として蓄積することが可能です。

成果から逆算した戦略的な学習の4つステップを、AIをはじめとしたテクノロジーを活用し、アウトプットを主体とした学習者体験を実現します。

 

ステップ1 学ぶ:効果を最大化する学び方

ステップ2 練習する:現場に出る前に実践する

ステップ3  評価・指導する:定着させながら正しく身につける

ステップ4  仕事に活かす:「現場での学び」で成果につなげる

 

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