【苦手意識の科学】「思い込み」が成長を止めている理由とは?

「これ苦手なんだよね」「自分には向いていない気がする」
そう感じてしまう分野に取り組むとき、やる気が出なかったり、すぐに諦めたくなったりした経験はありませんか?
実はこの“苦手意識”こそが、脳の成長やスキル習得を大きく妨げる最大の壁だということが、心理学や脳科学の研究から明らかになっています。
本記事では、苦手意識が脳に与える科学的な影響と、それを乗り越えるための効果的な方法、そしてUMUがどのようにサポートできるのかをご紹介します。
苦手意識が脳の成長を止める科学的メカニズム
「苦手だ」と思った瞬間に脳は成長にブレーキをかけていることが多くの研究で実証されています。
脳には「神経可塑性」という仕組みがあります。 私たちは仕事や勉強の知識やスキルはもちろん、電車の乗り方から歯の磨き方、スマートフォンの操作に至るまで、全て脳の中の神経がつながって太くなることで構築されています。
しかし、この成長の全てとも言える脳の神経可塑性には、“感情の影響”が大きく関係していることがわかっています。
スタンフォード大学のキャロル・ドゥエック博士による研究では、ある課題を与えられた被験者に対して「これは難しい課題だ」と伝えると、脳の学習に関わる領域の活動が低下することが分かりました。
つまり、「自分はこれが苦手だ」「うまくいかないに違いない」と思った瞬間、脳は“成長モード”から“防御モード”に切り替わってしまい、新しい神経回路が形成されにくくなるのです。
苦手意識が引き起こす具体的な弊害
① 学習・成長スピードの低下
苦手意識があると、挑戦を避ける傾向が強くなり、成功のために必要な“試行錯誤”が圧倒的に不足します。その結果、本来身につくはずのスキルが身につかず、いつまでも「できない自分」のまま停滞してしまうのです。
② 自己評価の低下とモチベーションの消失
「苦手=自分には才能がない」という思い込みは、自己効力感を低下させます。これは「自分にはできる」という感覚であり、成長に不可欠な心理的基盤です。
元アメリカ心理学協会会長のアルバート・バンデューラ博士は研究で、自己効力感が低い状態では、失敗への恐れが強まり、挑戦そのものを避ける悪循環に陥ることを実証しています。
苦手意識を克服する科学的な方法:フィードバックで成長を“実感”すること
苦手意識を取り除くために最も効果的なのが、自分自身の「変化」「成長」をリアルに実感することです。
ドゥエック博士は、「人は“硬直マインドセット(苦手意識)”から“成長マインドセット(やればできる)”に切り替わった瞬間に、脳の学習反応が強化される」ことを実証しました。
その鍵になるのが、外からのフィードバックです。
人は、自分の成長度合いを客観的に見るのが苦手な生き物です。そのため、少しずつだが着実に成長しているにも関わらず、「私ってなんてダメなんだろう」「あれだけ頑張ったのに成果になっていない」「向いていないのかな」とネガティブに捉えてしまうのです。
このネガティブな状態を防止して、「やればできる」と言った成長マインドセットに切り替える最も簡単で効果的な方法は、他者からのフィードバックなのです。
バンデューラ博士の研究では、他者からのフィードバックは本人の自信を著しく高め、その結果、パフォーマンスや粘り強さが高まり、大きな成果につながるというのが実証されています。
仲間のパフォーマンスを高めるためにも、積極的な承認やフィードバックを交わす環境を構築しましょう。
UMUで苦手意識を超える環境をつくる
UMUのプラットフォームには、苦手意識を克服するために必要な「成長の実感」と「フィードバックの仕組み」が備わっています。
■フィードバック機能
他者から具体的なフィードバックが得られることで、「苦手と思っていたけど、少しずつできている」という実感が得られ、成長マインドセットを自然に育てることができます。
■進捗の可視化
自分の学習履歴や改善点、成長の度合いが見える化され、「昨日の自分よりもできている」ことを視覚的・客観的に認識できます。
■ディスカッション機能
仲間からの声が自信になり、「苦手なことを一人で抱え込まずに、安心してチャレンジできる場」が得られます。
まとめ:苦手意識を変えるのは“脳と心の仕組み”から
苦手意識は単なる気分ではなく、脳の成長メカニズムそのものをブロックする深刻な心理的バリアです。しかし、小さな成功体験とポジティブなフィードバックを積み重ねることで、そのバリアは確実に打ち破ることができます。
UMUの仕組みを活用することで、フィードバックを通じて「成長実感」を得ながら、苦手意識を超えて本来の力を発揮できる学習環境を整えられます。
誰にでもある「苦手」を、「得意に変わる途中」と捉え、まずは一歩を踏み出せる環境構築をしてみてはいかがでしょうか。
【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。
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