【科学的に解明】なぜ「先延ばし」は悪影響を及ぼすのか?効果的な克服法も併せて解説!

「やらなければいけないことがあるのに、つい後回しにしてしまう…」
そんな経験は誰しもあるでしょう。しかし、この「先延ばし」の習慣は、単なる怠け癖ではなく、脳のメカニズムによって引き起こされる現象であることが科学的に明らかになっています。
本記事では、「先延ばし」がもたらすデメリットと、それを克服するための科学的に証明された方法を紹介し、最後にUMUのプラットフォームを活用した効果的な実践方法についても触れていきます。
「先延ばし」がもたらす科学的なデメリット
「先延ばし」が悪影響を及ぼす理由は、単に「やるべきことが終わらない」からではありません。実は、先延ばしによって、脳や心理面に深刻なダメージが蓄積されることが研究で示されています。
① ストレスの蓄積(コルチゾールの増加)
カーネギーメロン大学の研究によると、先延ばしをするとストレスホルモン「コルチゾール」の分泌が増加することが分かっています。コルチゾールが過剰に分泌されると集中力の低下や記憶力の低下を引き起こし、最終的には健康リスクにまでつながることが明らかになっています。
つまり、「やらなければならないことを後回しにする」ことで、脳が常にプレッシャーを感じ、ストレスが溜まりやすい状態になるのです。
また、コルチゾールは脳の記憶を司る「海馬」を削り取るということもわかっています。つまり、先延ばし学習では、学んだことは漏れてしまい、成長はあり得ないのです。
② 作業効率の低下(ツァイガルニック効果)
心理学者ゼイガルニックの研究によると、人間の脳は「未完了のタスクを記憶し続ける」性質を持っています。これは「ツァイガルニック効果」と呼ばれ、タスクを完了するまで脳がその情報を抱え続けるため、無意識のうちに精神的な負担が増加します。
例えば、「やらなければならないレポート」を先延ばしにすると、その間ずっと頭の片隅で気になり続けるため、リラックスすることもできず、他の作業の集中力やパフォーマンスは著しく低下してしまうのです。
具体的には、作業効率が40%低下、作業時間が50%伸びる、作業ミスが50%増えてしまいます。
先延ばしをしている状態で、高い仕事をするほうが難しいのです。
③ 自己効力感の低下(自己評価への悪影響)
カナダのカルガリー大学の研究では、「先延ばしをする人は、自信を失いやすくなる」という結果が示されています。先延ばしによって「やるべきことを終えられなかった」経験が増えると、「自分は行動できない人間だ」というネガティブな自己評価につながり、ますます先延ばしの悪循環に陥るのです。
また、自己肯定感の低下は、脳神経構築を直接妨害し、学習や成長そのものを阻害することが脳科学の研究でわかっています。先延ばしはそれほど恐ろしい行動なのです。
「先延ばし」を克服する科学的な方法
① 「5分ルール」で行動を始める(作業興奮の活用)
心理学者クレペリンの研究によると、人間は作業を始めることで脳の「作業興奮」が起こり、やる気が後からついてくることが分かっています。つまり、「やる気が出たら始めよう」ではなく、「とりあえず5分だけやってみる」ことで、脳が自然とエンジンをかけてくれるのです。
小さなことから始めて、先延ばしを防止しましょう。
② 「If-Thenプランニング」で習慣化する
スタンフォード大学の研究によると、行動を「条件づけ」することで、先延ばしを防ぐことができることが証明されています。これは「If-Thenプランニング」と呼ばれ、「もし◯◯が起こったら、◯◯をする」とあらかじめ決めておくことで、スムーズに行動に移せるようになります。
例えば:
- 「朝コーヒーを飲んだら、10分間のタスクに取りかかる」
- 「仕事が終わったら、5分だけ資格の勉強をする」
このように具体的な行動のトリガーを設定することで、脳が「決まった流れ」として認識し、自然と行動に移しやすくなります。
③ 「見える化」で進捗を管理する
ハーバード・ビジネス・レビューの研究では、人間は「自分の進捗が目に見えるとモチベーションが上がる」ことが示されています。これを「進捗モチベーション効果」といい、自分がどれだけ進んだかを可視化することで、行動の継続率が大幅に向上することが分かっています。
具体的には:
- 学習進捗を記録する(チェックリストやアプリの活用)
- 完了したタスクを見える形で残す(付箋紙やノートに書く)
- 進捗を記録し、達成感を得る。
このように、「先延ばしをせずに行動できた結果」を可視化することで、次の行動へのモチベーションが生まれやすくなります。
UMUを活用して「先延ばし」を克服する
UMUのプラットフォームでは、「先延ばしを防ぎ、行動を促す仕組み」が組み込まれているため、自然と継続的に学習やスキル習得に取り組むことができます。
- マイクロラーニング:短時間で達成感を得られる学習設計により、「やる気が出たら始める」ではなく、「とりあえずやってみる」が実施しやすくなっています。その結果、作業興奮の効果が自然に発生し、高いモチベーションを発揮して行動できます。
- 学習設計:UMUのプラットフォームは、一つのタスクが完了すると、自然に次のタスクに流れるようになっています。(例えば、ビデオ学習が終わったら、ミニテストをする。など)
これが、「If-Thenプランニング」になっているため、学習者は先送りすることなく、スムーズに学習を完遂することができます。 - 進捗の可視化:UMUのプラットフォームでは、現在の学習状況や進捗状況がリアルタイムで可視化できます。この見える化によって「進捗モチベーション効果」が発生し、学習者は達成感を得ながら継続することができます。
「先延ばし」は、誰にでも起こるものですが、科学的に裏付けられた方法を活用すれば、克服することができます。UMUの仕組みを活用しながら、日々の学習や仕事の効率を最大化していきましょう。
まとめ:先延ばしを防ぎ、行動する力をつける
先延ばしの習慣は、脳のストレス増加や生産性の低下、自己評価の低下といった悪影響を引き起こします。しかし、科学的なアプローチを取り入れることで、意志の力に頼らずに行動を継続することが可能になります。「5分ルール」や「If-Thenプランニング」を活用し、進捗を可視化することで、自然と行動しやすくなる環境を整えましょう。
また、UMUの学習プラットフォームを活用すれば、先延ばしを防ぎながら、スムーズに学習やスキルアップに取り組むことができます。小さな行動から始め、確実に成長を積み重ねていきましょう。
【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。
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