効果的な学習を実現するための学習計画の立て方

効果的な学習を実現するための学習計画の立て方

「ただ勉強する」「頑張って取り組む」と決意するだけでは、効率よく学習を進めることはできません。しかし、多くの人がこのような曖昧な目標にとどまりがちです。

効果的に学習するためには、明確で具体的な学習計画を立てることが重要です。計画のない学習は、モチベーションが続かず、途中で挫折してしまう可能性が高まります。

この記事では、科学的根拠に基づいた学習計画の立て方を紹介し、学習達成度を高める方法について解説します。

 

なぜ学習計画が重要なのか?

効果的な学習を実現するための学習計画の立て方

 

学習の効果を最大化するためには、目標を持ち、計画を立てることが不可欠です。

しかし、多くの人は「とにかく毎日勉強する」「時間がある限りやる」という漠然とした目標しか立てていません。このような方法では、目標の達成が難しく、効果的な学習にはつながりにくいのです。

学習計画を立てることには、以下のような利点があります。

1.モチベーションの維持:具体的な目標があると、進捗が目に見える形で確認できるため、モチベーションが持続しやすくなります。

2.学習能力の向上:学習計画があることで、脳が余計なリソースを使用しなくていいた、集中して効果的な学習に取り組めます。

3.精神的な疲労の軽減:取り組むべきことが明確だと、精神的な疲労が軽減されます。これにより、さらなるパフォーマンスの向上と、モチベーションの確保が期待できます。

学習計画の科学的根拠:アルバート・バンデューラの実験

カナダの心理学者アルバート・バンデューラは、算数が苦手な子ども達を対象に、学習計画の有効性を検証する実験を行いました。この実験では、42ページの問題集を用意し、7回の学習時間に分けて解くように指示しました。バンデューラは子ども達を以下の3つのグループに分け、それぞれ異なる目標を設定しました。

Aグループ:1回ごとに最低6ページずつ解くことを計画。

Bグループ:7回の学習時間内に42ページを終わらせることを目指す計画。

Cグループ:できる限り多くのページを解くことを目指す計画。

結果として、最も高い達成率を記録したのは、具体的な目標を持ったAグループで、その達成率は74%に達しました。BグループとCグループはそれぞれ55%と53%にとどまり、漠然とした目標では学習の達成度が低くなることが明らかになりました。この実験からわかるように、シンプルでも明確な学習計画を立てることが、学習の成功につながるのです。

NGな学習計画と理想的な学習計画

学習計画を立てる際には、避けるべきポイントと目指すべきポイントがあります。例えば、「とにかく毎日勉強する」「一生懸命頑張る」といった漠然とした目標は、効果的な学習につながりにくいものです。以下にNGな学習計画と理想的な学習計画の例を挙げて比較してみましょう。

 

NGな学習計画

〇とりあえず毎日勉強する:計画性がなく、進捗が見えにくい。

〇とにかく一生懸命頑張る:気合い、根性に依存し、達成の基準が曖昧。

〇期限までに何とか終わらせる:具体的な進行状況が分からず、モチベーションが維持しにくい。

〇なんとなく勉強する:目標がないため、モチベーション、学習の質、共に低下しやすい。

理想的な学習計画

〇1日6ページずつ進める計画:具体的なページ数を設定することで、進捗が分かりやすくなります。

〇今週は月水木金に7ページずつ進める:週ごとの目標を決めることで、無理なく計画的に学習が進められます。

このように、シンプルでも具体的な目標を設定することで、効率的に学習が進められ、達成感も得やすくなります。

 

学習計画を立てることは、学習の成功において非常に重要な要素です。

シンプルでも構わないので、具体的な目標と進捗を確認できる仕組みを持つことが、学習の達成度を高める鍵となります。

今回紹介した内容を参考に、あなたの学習計画を見直してみてください。計画的な学習で、学習の成果を最大限に引き出しましょう。

 

【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。ハーバード大学やスタンフォード大学などの論文や研究データ、脳科学・心理学の文献などを年間700冊読み込む。科学的に効果が実証された方法で社内研修や、組織構築を提供する株式会社HYBRID THEORYを設立。また、脳科学に基づいた学習方法を用いた学習塾を運営している。能力や才能に関わらず、誰でも結果の上がる「科学的に正しい方法」を伝えて、個人の人生の満足や会社の利益向上を目指している。

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