ソーシャルサポートの改善が企業発展の鍵

ソーシャルサポートの改善が企業発展の鍵

企業の成功には効果的な社内のソーシャルサポートが不可欠です。良好なソーシャルサポートは、従業員の満足度を高め、生産性を向上させ、組織全体のパフォーマンスを引き上げます。しかし、どのようにして社内のソーシャルサポートを改善することができるのでしょうか?

今回は、科学的根拠に基づいて、社内コミュニケーションを改善する手法をご紹介します。

 

社内の人間関係は寿命にも影響を与える

ソーシャルサポートの改善が企業発展の鍵

 

2010年に行われたメタ分析の結果を1つ紹介します。この研究では、約300,000人を対象に「ソーシャルサポートの有無と死亡率」を調査しました。

結果として、良い同僚や上司に恵まれない人は、そうでないグループと比べて平均50%ほど早く死亡する傾向があることが分かりました。

この研究結果から、良好な職場環境と人間関係が健康にも大きな影響を与えることが明らかになりました。健康的な生活を送るためにも、社内での良好な人間関係を築くことが重要です。

ソーシャルサポートの進化的背景

ソーシャルサポートが重要なのは、人類が社会的な動物として進化してきたからです。人類が進化した原始の環境では、仲の良い人々に囲まれて暮らすことが、生存に不可欠でした。外的な脅威に対抗し、満足な食料を手にするためには、協力し合うことが必要だったのです。

このような環境で進化した結果、私たちは周囲に仲間がいないと本能的に危機感を覚えるようになりました。

現代の職場でも同様に、良好な人間関係とソーシャルサポートを従業員が感じられていないと、非常に大きなストレスがかかり、離職や欠勤、生産性の低下につながっていきます。

これらは、なんとなく発生していたことではなく、われわれの進化の過程から生じていた、必然的な結果なのです。

このような事態を回避するためにも、社内でのソーシャルサポートの強化に努めましょう。

社内のソーシャルサポートを改善する

それでは、社内のソーシャルサポートを改善する方法をお伝えしていきます。

社内のソーシャルサポートはただなんとなく構築されるものではありません。しっかりと正しい方法を行い構築していくものになります。今回はその中でもしっかりと科学的根拠のある社内のソーシャルサポート構築方法をご紹介します。

 

1.オープンな対話環境の構築

オープンな対話環境を構築することは、効果的なソーシャルサポートの基盤です。従業員が自由に意見を交換し、問題を共有できる環境を作ることが重要です。心理学的には、オープンな対話環境が従業員の心理的安全性を高め、より積極的なコミュニケーションを促進することが分かっています。(心理的安全性とは、個人が自分の意見やアイデアを自由に表現できると感じることです。)

 

2.フィードバックの重要性

しっかりと、意見に対して建設的なフィードバックがある環境を構築しましょう。一方的な会話の状態は、ソーシャルサポートとは呼べません。

また、定期的なフィードバックは、従業員のパフォーマンス向上に欠かせません。建設的なフィードバックは、従業員の成長を促し、モチベーションを高める効果があります。

その中でも特に重要なのが、仕事以外のフィードバックです。例えば、何かを手伝ってくれたことに対する感謝や見えない所での努力を認めてあげる、ちょっとした発言に対する評価といったフィードバックです。

ある研究によれば、具体的でポジティブなフィードバックは、従業員のエンゲージメントを向上させ、仕事への満足度を高めることが示されています。

このように、仕事の内容から、仕事以外のフランクなフィードバックができる環境構築が重要になります。

 

3.定期的なコミュニケーションの機会を設ける

定期的なミーティングやチームビルディング活動を通じて、コミュニケーションの機会を増やすことが重要です。時代の流れなどから仕事以外のコミュニケーションを取る機会が減ってきています。だからこそ、社内コミュニケーションが取れるような環境を積極的に構築してあげることが重要です。

この時、遊びや友達関係と勘違いされる方もいますが、ここでいう社内コミュニケーションは、個人への賞賛や承認です。SNSの「いいね」のようなもので、仕事中の発言や、ちょっとしたことに対して、簡単でいいので賞賛や承認があると、自然と社内のコミュニケーションは深まっていきます。

これが、結果としてソーシャルサポートを構築し、従業員が生き生きと仕事ができ、生産性の上がる環境になっていきます。

 

社内コミュニケーションの改善は、企業の持続的な成長にとって非常に重要です。

しかし、現在は色々な理由から、以前よりも社内コミュニケーションが取りづらくなってきています。従業員の満足度とエンゲージメントを高め、組織全体のパフォーマンスを向上させるためにも、積極的な社内コミュニケーションが取れる仕組みを構築しましょう。これにより、企業の競争力が向上し、長期的な成功が実現します。社内コミュニケーションの改善を実行し、明るい未来を築いていきましょう。

 

【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。ハーバード大学やスタンフォード大学などの論文や研究データ、脳科学・心理学の文献などを年間700冊読み込む。科学的に効果が実証された方法で社内研修や、組織構築を提供する株式会社HYBRID THEORYを設立。また、脳科学に基づいた学習方法を用いた学習塾を運営している。能力や才能に関わらず、誰でも結果の上がる「科学的に正しい方法」を伝えて、個人の人生の満足や会社の利益向上を目指している。

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