適切な休憩は生産性を向上させる「ポモドーロテクニック」
現代のビジネス環境では、効率的に仕事を進め、生産性を高めることが求められています。
プロジェクトの進捗管理、クライアントとのやりとり、チームメンバーとの協力など、多くのタスクが日々重なり合う中で、集中力を維持し、仕事の質を落とさないためには、効果的な時間管理が必要不可欠です。
そこで注目されているのが「ポモドーロテクニック」です。このテクニックは、科学的な根拠に基づき、時間を区切って仕事を行うことで、集中力と生産性を最大限に引き出す方法として実証されています。
本記事では、ポモドーロテクニックの具体的なやり方と、その背後にある科学的なメカニズムについて詳しく解説します。
ポモドーロテクニックの科学的根拠
ポモドーロテクニックは、25分間の集中作業と5分間の短い休憩を繰り返すことで、集中力を持続させる時間管理法です。
これは、脳の働き方に基づいた理論で、人間の脳は、長時間の集中作業には限界があり、一定の時間が過ぎると集中力が急激に低下します。
スタンフォード大学の研究によれば、人は約20〜30分間の集中が限界で、それを超えると注意力散漫になり、生産性が低下することがわかっています。
ポモドーロテクニックは、この限界をうまく考慮して設計されており、25分間の集中作業の後に5分の休息を入れることで、脳をリフレッシュさせ、再び高い集中力を発揮できるようにしています。
ポモドーロテクニックのやり方
ポモドーロテクニックの基本的なステップは非常にシンプルです。以下の手順に従って進めることで、誰でも簡単に実践できます。
①タスクを決める
最初に、これから取り組むタスクを具体的に決めます。プロジェクトの進捗報告書を書く、クライアントへのメールを作成するなど、やるべき作業をリストアップします。おおよそのタスク完了時間も記入すると良いでしょう。
②25分間の集中作業
タイマーを25分に設定し、その間は決めたタスクに全力で取り組みます。重要なのは、この時間は他のことに気を取られず、完全に作業に集中することです。スマホの通知やメールの確認は、ポモドーロの時間が終わるまで控えましょう。
③5分間の休憩
25分間の作業が終わったら、5分間の短い休憩を取ります。この間に立ち上がってストレッチをしたり、軽い運動をしたりすることで、脳に休息を与えます。
休憩のポイントは、リフレッシュすることです。スマートフォンを見たくなったり、仕事の情報を収集したくなってしまいますが、我慢して、しっかり休憩しましょう。
④長めの休憩もしっかりとる
ポモドーロを4〜5回行ったら、15〜30分間の長めの休憩を取ります。これにより、脳をしっかりと回復させ、次のサイクルでも高い集中力を維持できます。
会社のお昼休憩をこれにカウントしてOKです。
ポモドーロテクニックの効果
このテクニックの効果は、単なる時間管理にとどまりません。
定期的な休憩は、脳の中のゴミや疲労を取る役割があります。このゴミがなくなることにより、集中力はもちろん、頭の回転も早くなることがわかっています。
また、この脳のゴミの蓄積は、人間であれば避けられない機能なので、時間に追われているかもしれませんが、定期的に短い正しい休憩を入れましょう。
さらに、ポモドーロテクニックは、マルチタスクを避ける効果もあります。現代のビジネス環境では、複数のタスクを同時に進めることが求められることが多いですが、実際にはこのマルチタスクが作業効率を低下させることが知られています。
スタンフォード大学の研究チームによる調査によれば、マルチタスクを行うと、注意力が分散し、タスクごとのパフォーマンスが低下するという結果が出ています。ポモドーロテクニックを用いることで、一つのタスクに集中し、その効率を最大化することができます。
ポモドーロテクニックを会社で活用する方法
ポモドーロテクニックは25分の作業、5分の休憩と繰り返す方法ですが、通常の仕事では25分の作業時間が短く感じられる場合もあります。集中力が持続する業務や、複雑なプロジェクトに取り組む際はなおさらです。
そんな時は、30分〜50分の作業時間と10分程度の休憩にスケジュールを調整しても効果を発揮します。重要なのは、作業と休憩のリズムを保ちながら、チームのニーズや業務内容に合わせて柔軟にポモドーロサイクルを設計することです。
ポモドーロテクニックは、科学的に裏付けられた効果的な時間管理法であり、現代のビジネスにおいて、個々の生産性を高めるだけでなく、チーム全体の効率化にも大いに役立ちます。
定期的な休憩を取り入れながら短時間の集中を繰り返すことで、脳の働きを最適化し、仕事の質を維持しながら効率的にタスクを進めることができます。ポモドーロテクニックを活用し、あなたの仕事やプロジェクトで最大限の成果を引き出しましょう。
【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。
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