問題提示の営業戦略:顧客の注意を引き、アクションを促す

問題提示の営業戦略:顧客の注意を引き、アクションを促す

市場は日々変化し、その速度は加速しています。この環境下でビジネスを展開する際、営業担当者は顧客の関心を引き、迅速に行動を促す方法を見つけなければなりません。

その結果、自社の良いところを伝えることに重点を置きがちですが、お客様の問題点を明白に伝えることも大変重要です。

今回は、お客様が課題に向き合い、見えていない問題を確認させるために非常に有効かつ必要なスキル、恐怖モチベーションを利用した問題提示の営業戦略について、科学的な観点からお伝えします。

 

恐怖心の影響力:ネガティビティバイアスとその利用

問題提示の営業戦略:顧客の注意を引き、アクションを促す

 

人間の無視できない強い感情の一つとして、恐怖心があります。科学的研究によると、人間はポジティブな情報よりもネガティブな情報に強く反応する傾向があり、これを「ネガティビティバイアス」といいます。

そして、営業戦略で、このネガティビティバイアスを利用することは非常に効果的です。

お客様に「このまま問題を放置してしまった場合、取り返しがつかないことになりますよ。」という問題点を明確にすることで、お客様は問題解決に向き合い、こちらの話を真剣に聞くようになります。

また、サービス提案後、問題解決に必要と感じてもらえれば、購入してもらえる確率も上がります。

したがって、営業戦略において顧客の恐怖心を適切に刺激することは、お客様にしっかりと問題に向き合ってもらい、その上で意思決定を加速させる、非常に有効な営業スキルなのです。

お客様は実は問題が見えていない

ネガティビティバイアスは、ネガティブな情報に注目してしまうことですが、人は、まだ現れていないネガティブからは目を背ける性質があります。例えば、請求書や夏休みの宿題などです。

これは、ストレスに対しては、戦うか逃げるかの二者択一になる「闘争・逃走反応」が関わっています。

お客様は、日々多くの業務に追われ、多忙を極めています。その中で、今の仕事以外の問題解決はストレスになるため、無意識レベルで問題から目を背けてしまいます。その結果、あまり重要な問題だと認識していない場合が多いのです。

つまり、そんな中、お客様の問題点や、放置することでのリスクを伝えることは、恐怖モチベーションを活用する意味もありますが、正確に認識できていない問題やリスクを確認させる意味もあるのです。

成功への鍵は営業スキルの向上

お客様に、問題点やリスクを伝えるのは気が引けてしまう場合もありますが、問題点やリスクを伝えることは、恐怖モチベーションの効果により、課題に向き合う姿勢ができ、認識できていなかった問題を確認することができるため、営業では非常に有効かつ必要なスキルなのです。

しかし、お客様の問題点やリスクを見つけるためには、営業パーソンのヒアリングや質問力、お客様との信頼関係構築のためのコミュニケーションスキルなどが必須です。

そのためにも、日々の営業スキルを磨くことが大切です。

 

恐怖を利用した営業戦略は、お客様の問題を明確化し、問題に向き合ってもらうといった観点から、営業活動において非常に効果的です。

しかし、使い方によってはお客様に不快な思いをさせてしまう場合もあります。そうならないためにも、日々営業スキルを磨き、お客様との信頼関係を構築しながら、求められる営業パーソンになれるよう、自身のスキルを磨いておきましょう。

 

【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。ハーバード大学やスタンフォード大学などの論文や研究データ、脳科学・心理学の文献などを年間700冊読み込む。科学的に効果が実証された方法で社内研修や、組織構築を提供する株式会社HYBRID THEORYを設立。また、脳科学に基づいた学習方法を用いた学習塾を運営している。能力や才能に関わらず、誰でも結果の上がる「科学的に正しい方法」を伝えて、個人の人生の満足や会社の利益向上を目指している。

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