上司対部下のミーティングで成長を引き出す方法

上司対部下のミーティングで成長を引き出す方法

職場において、上司と部下のミーティングは個々の成長とチームのパフォーマンス向上に欠かせない要素です。

ある研究では、定期的なミーティングが従業員の満足度とパフォーマンスを大幅に向上させることが示されています。この記事では、上司対部下のミーティングで成長を引き出すための具体的な方法について解説します。

 

明確な目標設定

上司対部下のミーティングで成長を引き出す方法

 

成長を引き出すためには、明確な目標設定が不可欠です。目標が明確であれば、部下は自分が何を達成すべきかを理解し、モチベーションを高めることができます。

例えば、SMARTゴール(具体的、測定可能、達成可能、関連性があり、期限がある)を設定することで、部下は具体的な方向性を持ち、自分の進捗を評価しやすくなります。

脳科学的にも、目標が明確になると、曖昧なものに脳が拒否反応をする認知負荷理論が外れてモチベーションが向上したり、ウィルパワーというパフォーマンスの元になるエネルギーを節約でき、生産性が向上することがわかっています。

定期的なフィードバック

フィードバックは部下の成長をサポートするための重要な手段です。

フィードバックを提供する際には、具体的で実行可能なアドバイスを心がけましょう。例えば、「最近のプレゼンテーションはとても良かった。特にデータの使い方が効果的だった。しかし、次回は視覚的な要素をもう少し増やすとさらに良くなると思う。」といった具体的なフィードバックが効果的です。

また、フィードバックも明確な目標設定と同様に明確にするようにしましょう。それによってモチベーションや生産性が高まります。

合わせて、フィードバックを飛ばす上司の姿勢も大切です。良いフィードバックを飛ばしているのに、無表情だったり、フィードバックを飛ばしたり飛ばさなかったり、一貫性に欠けてしまうと、部下のエンゲージメントが低下してしまう可能性があります。

役割と責任の明確化

部下が自分の役割と責任を明確に理解していることは、成長を促進するために重要です。役割が曖昧だと、部下は自分の貢献が評価されているかどうかを疑問に思うことがあります。

ミーティングの中で、具体的な役割と期待される成果について話し合いましょう。例えば、「このプロジェクトでは、あなたがデータ分析を担当し、その結果をチームに報告してもらいます。」といった具体的な役割を設定することが大切です。

役割が明確になることにより、「自分は会社に必要とされている」「上司に認められている」とじることができ、エンゲージメントが向上します。

エンゲージメントが向上すると、離職率の低下や生産性の向上、パフォーマンスの向上、サービスの質の向上などをはかり知れない成果につながります。

オープンなコミュニケーション

成長を引き出すためには、オープンなコミュニケーションが不可欠です。部下が自由に意見や考えを共有できる環境を整えることが重要です。 例えば、定期的な1on1ミーティングを設け、部下の状況を把握し、彼らの声に耳を傾けることが重要です。また、そのためにも必ず「心理的安全性」は確保しましょう。心理的安全性が確保されている環境では、部下は本心を話しやすくなり、上司との信頼関係が深まります。

 

上司対部下のミーティングで成長を引き出すためには、明確な目標設定、定期的なフィードバック、役割と責任の明確化、オープンなコミュニケーションが重要です。これらの方法を実践することで、部下の成長をサポートし、チーム全体のパフォーマンスを向上させることができます。

また、合わせて重要視しておきたいのが、定期的なコミュニケーションを取るということです。何か問題が生じたときにだけミーティングをすると、部下のやる気やエンゲージメントは向上しません。それにより生産性も低下しますので、定期的なミーティングを心がけましょう。

 

【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。ハーバード大学やスタンフォード大学などの論文や研究データ、脳科学・心理学の文献などを年間700冊読み込む。科学的に効果が実証された方法で社内研修や、組織構築を提供する株式会社HYBRID THEORYを設立。また、脳科学に基づいた学習方法を用いた学習塾を運営している。能力や才能に関わらず、誰でも結果の上がる「科学的に正しい方法」を伝えて、個人の人生の満足や会社の利益向上を目指している。

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