私たちは、日々膨大な量の業務に追われながら、常に更新される最新の情報や知識を習得し、能力を向上させなければいけません。

特に現代社会では、新しいスキルを迅速かつ効率的に学ぶ方法が求められています。そこで注目されているのが「マイクロラーニング」です。

今回は、脳科学的な観点からも効果が実証されている「マイクロラーニング」について、科学的根拠をもとに解説していきます。

 

複雑な学習は効率が低下「認知負荷理論」

 

認知負荷理論とは、人間の記憶処理能力には限界があり、情報の量や複雑さがその限界を超えると学習効率が大幅に低下するという概念です。

つまり、学習内容が長すぎたり、それによって複雑化してしまうことで、学習者は効率よく学習することができなくなってしまうのです。

そのことから、脳科学的な観点からも、長時間の学習よりも、短い時間で数多く学ぶマイクロラーニングの方が優れた学習効果をもたらすことがわかっています。

長時間で複雑な学習はパフォーマンスを低下させる

人間は、何か行動をする際、「ウィルパワー」を必ず使用します。このウィルパワーは、脳科学の観点から「集中力」「やり抜く力」「モチベーション」といった学習に欠かすことのできない要素の根源となる力です。

長時間の学習や内容が複雑化している学習は、このウィルパワーが著しく削られてしまうことが分かっています。

それにより、やり抜く力やモチベーションが低下して「学習したくない」と思ってしまったり、学習に集中できず注意散漫になってしまうことから「学習が成果に繋がらない」といったことが発生します。

そしてこれは、どんなに賢い人でも避けられない、脳の基本的な機能です。

つまり、学習をマイクロラーニング化することにより、ウィルパワーが節約されるので、モチベーションや学習能力を高めた状態で学習でき、大変効果的に成果に繋げることができるのです。

記憶の定着を叶えるマイクロラーニング

脳の構造上、一度に多くのものを学ぶよりも、同じ時間で細かく分けて学習した方が学習効果が高いことが研究で明らかになっています。これを「スペーシング効果」と言います。

マイクロラーニングによる学習は、このスペーシング効果を存分に発揮することができるため、長時間の学習よりも、はるかに効率よく長期的に記憶に保管することができます。

 

現代は日々更新される情報に溢れており、常に新しい情報を仕入れ続ける必要があります。このような激動の社会で、より大きな成果を出すためには、徹底的に効率化し、効果を最大化できる学習が必須であり、それを叶えてくれるのが学習の科学です。

今回紹介したマイクロラーニングは、この学習の科学に基づき、とても効果的に私たちに能力を向上させてくれます。

時間は誰にとっても有限で貴重な資源です。同じ時間で最大の効果が発揮できるこのマイクロラーニングを是非活用して、大きな結果に繋げてみてください。

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