【科学的根拠で解説】「ディスカッション機能」が知的謙遜を加速させる

【科学的根拠で解説】「ディスカッション機能」が知的謙遜を加速させる

私たちの学びの様式は、時代と共に進化を遂げてきました。かつては一方向的な情報の提供が中心であった学習の場が、今や相互作用を重んじるインタラクティブなスタイルへと変わりつつあります。その中心にあるのが、「ディスカッション機能」です。

この機能は、学習者が自らの意見を共有し、他者の視点に触れることで、より豊かな知識を築き上げる手助けをします。

では、このディスカッション機能がなぜこれほどまでに有効なのか、その理由を深掘りしてみましょう。

 

Googleが重要視する「知的謙遜」の向上

【科学的根拠で解説】「ディスカッション機能」が知的謙遜を加速させる

知的謙遜とは、「自分にはまだ足りない知識がある」「あの人の意見は素晴らしい。参考にしよう。」というように、自身の知識に固執せず、柔軟な心で自分の知識を謙遜することを言います。

学習者が他者とのディスカッションを通じて他者と意見を共有することで、自分の思考やプロセスを見直し、自身の学習方法や理解度を評価、再認識する「知的謙遜」の能力が向上します。

この知的謙遜は、今の社会で結果を出すためには非常に重要な項目です。

知的謙遜が及ぼす効果と重要性

Googleで人事を担当したラズロ・ボック氏

「Googleでは人を採用する際は「知的謙遜」を非常に重要視する。自信が強いオーナーシップを持ちながらも、自分の立場に固執せず他人の意見を取り入れられる謙虚さをGoogleは求めているのです。」と言っています。

 

2017年デューク大学の実験

デューク大学が行った知的謙遜に関する研究では、知的謙遜を持っている人たちは、そうでない人たちと比べ、以下の点が優れていることがわかりました。

  • 忍耐力、好奇心、中立性が優れている
  • 自分と意見が異なる相手でも、簡単に批判をしない
  • データやファクトを精査する能力が高い
  • チーム内のフラストレーション解消に貢献する

つまり、知的謙遜は、自身の能力を伸ばしつつも、他人の意見を受け入れて新たな成長を遂げるのはもちろん、チームを成功に導く潤滑剤にもなれるのです。

これらの能力は、現在の多様化する社会で結果を出すために必須の事項になります。

 

才能の約2倍重要「メタ認知」の育成

メタ認知とは、自分の認知プロセスを意識し、管理する能力のことを指します。

これは、「認知の認知」とも表現され、自分の得意不得意を認知する「自己認知」や、自分の成長に必要な学習方法を認知する「学習方法の認知」などがあります。

近年の「学びの科学」において、メタ認知は最重要トピックの一つになっています。

このようなメタ認知の研究の中で、特に注目すべき結果が「メタ認知は学習者の知性や才能よりも、約2倍の学習効果を発揮する」と言うことです。

学習者の才能や知性は、学習の効果に対して10%ほどしか関与しないのですが、メタ認知は17%も関与することがわかっています。

つまり、才能あふれる人材よりも、メタ認知を育てた人材の方が、より高い成果を出せるということです。

 

いかがだったでしょうか。このように、「ディスカッション機能」には、科学的な観点からも成長や学習、仕事の成果に関して計り知れない効果があります。

ディスカッション機能と聞くと、「無いよりはあったほうがいい。」くらいにしか感じていない人も多いですが、実は人材を輝かせて、より大きな成果をあげる上では、決して外すことのできない大変重要な要素なのです。

ぜひ、最先端科学に基づいた「ディスカッション機能」を活用して、チームと個人の成長や成果を最大限に高めてみてはいかがでしょうか。

 

【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。ハーバード大学やスタンフォード大学などの論文や研究データ、脳科学・心理学の文献などを年間700冊読み込む。科学的に効果が実証された方法で社内研修や、組織構築を提供する株式会社HYBRID THEORYを設立。また、脳科学に基づいた学習方法を用いた学習塾を運営している。能力や才能に関わらず、誰でも結果の上がる「科学的に正しい方法」を伝えて、個人の人生の満足や会社の利益向上を目指している。

UMUを使用した社員同士の意見交換方法

社内での効果的なコミュニケーション方法は、心理的安全性を確保する上司のコミュニケーション、部下との定期的なコミュニケーションが重要であると解説にありました。UMUでは社員同士の意見交換を部署や階級を超えて行える機能をご用意しております。

TOPのメッセージ動画視聴後に感じたことを「質問・ディスカッション機能」を使用し、アウトプットさせることでより個人に理念を落とし込めるように設計が可能です。
またそのアウトプットに対し、お互いにフィードバックやアドバイスを送ることが可能となっており、社員同士の意見交換の場も作り出すことができます。

質問・ディスカッション機能についてはこちらよりご確認ください
https://umujapan.co.jp/discussion/

 

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