【自己決定理論から紐解く】自ら考え行動する自律型社員の育成方法

【自己決定理論から紐解く】自ら考え行動する自律型社員の育成方法

職場での学びは、従業員の成長と企業の発展に直結しています。しかし、単に知識を提供するだけではなく、従業員が自ら学ぶ意欲を持ち続けることが求められます。

そこで、自己決定理論に基づいたアプローチが有効です。この理論を活用することで、従業員の内発的動機づけを高め、自律的学習を促進することができます。

 

自律的学習を促進する具体的な戦略

【自己決定理論から紐解く】自ら考え行動する自律型社員の育成方法

上司が従業員の自律的学習を支援する方法として、自己決定理論に基づいた対応が推奨されます。この理論は、従業員が自ら学びたいという内発的動機づけを高めるために重要です。

例えば、従業員が質問してきた際に、答えをそのまま提供するのではなく、考えるためのヒントを与えることで、学びの主体性を促すことができます。

自己決定理論の科学的根拠

デシとライアン博士による自己決定理論は、内発的動機づけが人間の学習と成長において重要であることを示しています。

彼らの研究によれば、人々は、自律性、有能性、関係性の3つの基本的な心理的欲求が満たされると、内発的動機づけが高まり、より積極的に学びに取り組むようになります。この理論に基づいて、上司は従業員が自分で考え、解決策を見つけるためのサポートを行うことが求められます。

ヒントを与えて自立性を確保する

従業員が質問してきた際に、上司が直接的な答えを与えるのではなく、考えるためのヒントを提供することが有効です。

もしここで、答えを与えてしまうと、自分で思考して決定するという、自己決定理論における自律性が破綻し、部下はモチベーションが低下します。また、このようなことが続くと、問題が生じた際に上司に頼る思考が定着し、自ら考えることを放棄してしまいます。

しかし、答えでなく、ヒントを与えるアプローチは、自己決定理論の自律性に則っており、自ら選択した行動で、自ら思考し答えを出すため、自ずと自ら試行できるようになっていきます。

自律的学習の具体例

例えば、新しいプロジェクトに取り組む際、従業員が具体的な進め方について質問してきた場合を考えましょう。

この時、上司は「この部分についてはどう思う?」や「他のケースではどうしていた?」といった質問を返すことで、従業員に考える機会を提供します。こうしたやり取りを通じて、従業員は自分で答えを導き出す能力を養い、学びの主体性が高まります。

自律的学習の促進は正しいマネジメントから

自己決定理論に基づく対応は、従業員の内発的動機づけを高め、自律的学習を促進するために非常に効果的です。

上司がヒントを与えることで、従業員は自ら考え、問題解決のスキルを向上させることができます。このアプローチは、職場全体の学びの文化を育むために欠かせないものです。

この自律性を確保するためには、上司のフィードバックスキルと、定期的かつインタラクティブな会話が必要です。

上司は流れに身を任せて、ありのままフィードバックをするのではなく、しっかりと自立性を保てる効果的なフィードバックします。

また、部下との定期的な会話をし、積極的に思考させるような取り組みも必要です。

自己決定理論に基づいた上司の対応は、従業員の自律的学習を促進する上で非常に有効です。

具体的なヒントを与えることで、従業員は自ら考え、学びを深めることができます。これにより、職場全体の学びの文化が育まれ、企業の成長につながります。

そして、この自律的な社員の育成は、上司のフィードバックの質と、定期的な会話やフィードバックを提供する環境構築が必須になります。

 

【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。ハーバード大学やスタンフォード大学などの論文や研究データ、脳科学・心理学の文献などを年間700冊読み込む。科学的に効果が実証された方法で社内研修や、組織構築を提供する株式会社HYBRID THEORYを設立。また、脳科学に基づいた学習方法を用いた学習塾を運営している。能力や才能に関わらず、誰でも結果の上がる「科学的に正しい方法」を伝えて、個人の人生の満足や会社の利益向上を目指している。

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