【学習の科学】“忘れない人”がやっている、たったひとつの習慣-「交互学習」の効果
「どれだけ丁寧にノートをまとめても、数日経つと内容を思い出せない。」
「資格試験の勉強内容も、気づけば記憶が薄れている。」
このような経験ありませんか?
一見、「努力がまだ足りないのかな。」「向いてないのかな。」と感じてしまいますが、実は、これはあなたの努力不足などではありません。正しい学習設計ができていないのが原因です。
今回紹介する科学が実証した正しい学習法は「交互学習」です。これは同じテーマをまとめて勉強するのではなく、あえて順番をバラバラに混ぜて学ぶ方法。
この“非効率に見える方法”こそが、実は常に高い記憶力を発揮している人が共通で取り入れている効果的な記憶術なのです。
「同じ単元をまとめて勉強」は、実は逆効果
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多くの人は、仕事や勉強で学習するときに「ひとつのテーマをやり切ってから次に進む」方法をとります。
たとえば、歴史なら「縄文時代を全部終えてから弥生時代へ」、資格勉強なら「一章をやり切ってから次の章へ」といった感じです。
「これの何がいけないの?」って感じますよね。当然です。日本人のほぼ100%が、学校で学ぶ方法です。
しかし、脳科学的にはこの方法、実は長期記憶には向いていないんです。
なぜなら、人間の脳は「次に何が来るか分かっている状態」では、無意識に思考をサボってしまう性質があるからです。
単元がまとまっていると、「この問題はさっきと同じパターンだから、この方法だな」と予想できてしまう。
すると脳は“深い思考”することをやめ、学習の負荷が激減します。
脳の性質上、負荷の軽い学習は定着しにくく、すぐに忘れてしまいます。
だから、当たり前のようにやっていた単元ごとの学習は、実は科学的には脳をサボらせるきっかけを与えてしまう非効率な学習方法なんです。
脳を鍛えるのは「バラバラに学ぶこと」
ではどうすればいいのか?答えはシンプルです。
それは、交互学習を取り入れること。
交互学習とは、学習項目をあえて混ぜて学ぶ方法。
たとえば「縄文 → 奈良 → 江戸 → 弥生」と順番を飛ばしたり、
「算数 → 理科 → 国語 → また算数」と科目を交互に解いたりする。
一見、効率が悪そうに感じますが、脳にとってはこの“バラバラさ”こそが最強の刺激になります。
毎回「これは何の問題?」「どの知識が必要?」「どう解くんだっけ?」と、
脳が “深い思考”を必要とするモードに入るからです。
この“検索の負荷”こそが、記憶を長期化させるスイッチになります。
つまり、交互学習は“わざと脳に負荷をかけて、思い出す回数を増やす”ことで、
「忘れない脳」をつくる学習法なのです。
証明された「3倍忘れにくくなる」効果
もちろん、交互学習の効果は科学的に実証されています。
南フロリダ大学の実験では、学生を2グループに分け、立体の体積の求め方を「集中学習」と「交互学習」で学ばせました。
- Aグループ:集中学習
立体の種類ごとにまとめて勉強します。
・三角柱の問題を4問
・回転楕円体の問題を4問
というように、同じ形式を連続で解く方式です。
- Bグループ:交互学習
全種類の体積問題がランダムに混ざって出題されます。
つまり、三角柱→楕円→円柱→また三角柱…というように、次が予測できないようにバラバラな状態で解く方式です。
では結果です。
学習直後に行ったテストでは、集中学習の正解率が89%だったのに対し、交互学習の正解率は60%でした。
つまり、学習直後は集中学習の方が圧倒的に高得点だったんです。
ところが――1週間後に再テストをすると結果が逆転。集中学習グループは正答率が20%まで低下したのに対し、交互学習グループは63%をキープしていました。
つまり、最初は“できないように見える”交互学習のほうが、長期記憶では3倍も効果的だったのです。
これが、試験などで、過去問をたくさん解くことで成績向上につながる理由です。
実践:日常の中で交互学習を取り入れる
では、どうすればこの「交互学習」をうまく取り入れて効果的に学習できるのでしょうか。
答えはシンプルです。
- 勉強の順番をランダムにしてみる
- 資格試験の過去問を解いてみる
- 単語帳やリングカードを使った勉強などは、順番を入れ替えてランダムにする
こように、日々の勉強のなかにランダム要素を組み込むだけでOKです。
それだけで、効果的な交互学習を取り入れることができます。
UMUでは「毎日のミニテスト」機能を使って、この交互学習を楽しく簡単に実施することができます。
隙間時間を使って短時間で異なるテーマを交互に学べるため、記憶の定着を促します。
毎日のミニテストは実施期間や頻度、問題数、出題形式、出題する問題などを自由に設定できるので、自社のスタイルや目的に合わせて自由にカスタマイズきます。
このような、毎日のミニテストなどを活用して交互学習を取り入れることが、長期記憶を3倍残す“働きながら学べる学習設計”なのです。
まとめ
集中して学ぶことより、バラバラに学ぶことの方が、脳にとっては負荷が高いです。
そして、その負荷こそが、記憶を強くし、応用力を生み出します。
交互学習は、最初は不安定で成果が見えにくいですが、1週間後・1ヶ月後のあなたが、最も成長している学び方です。
脳が忘れにくくなる学び方を、仕組みとして日常に。それが、学習科学が導く「最も合理的な勉強法」です。

【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。
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