【AIの功罪①】AIで“楽をする”のは違う 脳科学が示す「努力を効率化するAI」とは何か

【AIの功罪①】AIで“楽をする”のは違う 脳科学が示す「努力を効率化するAI」とは何か

AIがあらゆる仕事や学習の現場に入り込み、「効率化」「自動化」という言葉をよく耳にする時代になりました。

AIのテクノロジーは、間違いなく現代社会に不可欠な存在です。

私たちはAIを使うことで、これまで人間だけでは不可能だった速さや精度で仕事を進められるようになりました。

一方で、気づかぬうちに“成長の機会”を逃している人もいます。
AIを「便利な代行者」としてのみ使うと、手軽さに慣れ、深い思考や試行錯誤から遠ざかってしまうことがあるのです。

つまり、AIのリテラシーが足りないと、あなたの成長の可能性は著しく止まってしまう

AIをどう使うか。それが、これからの学び方の分岐点になります。

AIの本当の価値は、努力を減らすことではなく、努力の質を高めることにあります。

AIを「楽の装置」ではなく「成長の設計者」として使いこなせるかどうか。
その違いが、AI時代における人の伸びしろを決定づけます。

 

人は“楽”に引き寄せられる

【AIの功罪①】AIで“楽をする”のは違う 脳科学が示す「努力を効率化するAI」とは何か

 

人間の脳は、報酬をもたらす刺激を繰り返し求める性質を持っています。

このとき働くのが、快感や満足を生む「報酬系」という脳のメカニズムです。

AIが代わりに考え、すぐに答えをくれると、脳は瞬間的な快感を覚えます。
その快感を繰り返すうちに、脳は“努力による達成感”よりも“楽による安心感”を優先するようになり、挑戦の回数が減っていきます。

つまり、AIに“快適さ”だけを求める使い方をしていると、知らず知らずのうちに「努力のスイッチ」が入りにくくなってしまうのです。

脳は、負荷を感じた瞬間にしか変化しません。

だからこそ、AIは人の負荷を奪うのではなく、“成長を促す最適な負荷”を設計する側に立つべき存在なのです。

AIを「便利な道具」としか使えない状態から、自身の成長や実績を最大に高めるためにどう支援させるかを選び取る力。それがAIリテラシーです。

努力が“脳を変える”エリクソン博士の20年研究が示したこと

フロリダ州立大学の心理学者 アンダース・エリクソン博士 は、世界中の音楽家・医師・アスリートを20年以上研究し、こう結論づけました。

「人は、意図的に努力をしない限り、20年続けても成長しない。」

つまり、ただ時間をかけて、なんとなく活動するだけでは、脳の構造は変わらないのです。
人間の脳は、“できないこと”に挑み、修正を繰り返すことで神経細胞の結びつきを強化します。これを神経可塑性といい、私たちの成長の全てです。

つまり、成長とは、努力を設計することなのです。
その上で、AIが果たすべき使命は、私たちから努力を奪うことではなく、無駄な手間を削ぎ落とし、科学的に正しい成長と努力を設計することにあります。

人では到達できない領域へ

誤字脱字のチェックやメール文面の整理といったタスクにAIを使うのは、もちろん正しい活用です。

それらを任せることで、人はより重要な思考や判断に集中できます。

しかしAIの価値は、その先にあります。

AIの使命は、人間の成長を“人間だけでは到達できない領域”まで引き上げること。

AIは膨大なデータを分析し、人間では到底成し得ない見落としがちな誤差やパターンを正確に見抜き、想像を絶する情報量から最適解を導き出します。
その力を「学び」や「トレーニングの設計」に使えば、最も成長が見込める方法を一人ひとりに最適化して提供することが可能になります。

たとえば

  • 営業や接客などの映像を解析し、声のトーン・話すスピード・姿勢・表情を数値化する。
  • AIがトレーニング内容を分析し、即時にフィードバックを返す。
  • 学習履歴や自社サービスのデータをもとに、理解が浅い部分を特定し、フィードバックを返す。

どれも、人の手では多くの時間と知識、労力を必要とする作業です。これが、AIを上手に活用すれば一瞬でできてしまいます。

計り知れない成長が待っているのが簡単に想像できます。

AIは、人間の代わりに考える存在ではありません。人間が最高に成長できる、環境と構造を整える存在です。

“楽をするAI”ではなく、“努力を進化させるAI”。それが、これからのAIのあるべき姿です。

まとめ

AIは、私たちの時間と意識を「本質的な努力」に戻すためのテクノロジーです。
努力を奪うのではなく、努力を設計し、成長を再現可能にする
これがAIが人間と共に進化するための正しい関係です。

AIに委ねるところは委ね、頼るところは頼る。

その上で、私たちは「判断」「創造」「共感」という、人間にしかできない領域を、AIと共に磨き上げればいいのです。

AIを使うとは、楽をすることではなく、人がもっと深く考え、より速く成長できる環境を整えること。

AIのテクノロジーは、私たちの可能性を最大化するための“新しい努力のかたち”なのです。

 

【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。ハーバード大学やスタンフォード大学などの論文や研究データ、脳科学・心理学の文献などを年間700冊読み込む。科学的に効果が実証された方法で社内研修や、組織構築を提供する株式会社HYBRID THEORYを設立。また、脳科学に基づいた学習方法を用いた学習塾を運営している。能力や才能に関わらず、誰でも結果の上がる「科学的に正しい方法」を伝えて、個人の人生の満足や会社の利益向上を目指している。

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