あなたの営業スキルはなぜ高まらないのか?【脳科学】営業スキルが身につくプロセスとその方法を解説
そんな現場の声をよく耳にします。
資料で学んだ知識はあるのに、いざ本番では思うように動けない。経験を積んでいるはずなのに、なぜかコミュニケーションがぎこちない。
実はこの差を分けているのは、「脳の記憶の深さ」にあります。
今回は、脳科学の観点から“スキル定着のメカニズム”を解き明かし、実務にスキル定着のメカニズムとその方法を紹介します。
営業や接客が上手い人とそうでない人の違い
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営業や接客において「上手い・下手」を分ける要素のひとつは、笑顔や身振り、相槌、声のトーンといった基本的な営業スキルを
- 無意識で自然に発揮できているか
- いちいち意識しないとできないか
という違いです。
実は脳には、意識しながら行動する際に使う神経回路と、無意識で行動する際に使う神経回路があり、それぞれ異なる経路を通っています。
たとえばこんなイメージです。
[意識的な行動]
- 接客中:「やばい、笑顔じゃなくなってた。ちゃんと笑顔にしないと」
- 営業中:「まずい、ここって何て質問すればよかったんだっけ?」
※意識できる範囲には限りがあるため、別の何かに意識を割くと、他の部分がおろそかになり、接客全体がぎこちなくなります。
[無意識での行動]
- 接客が始まった瞬間に自然と笑顔になれる
- 営業中にスムーズに質問や応答ができる
※無意識下では、複数のスキルを同時に発動させることができるため、対応が滑らかになります。いわばオートメーションです。
営業や接客で「意識しないと行動できない人」と「無意識で多彩なスキルを同時に使いこなせる人」では、成果に圧倒的な差が生まれます。そして、この“無意識に出せる行動”こそが「反射」です。
つまり、営業や接客で成果を出すためには、できるだけ多くのスキルを無意識レベルの反射まで落とし込むことが必要なのです。
科学的背景/なぜこのような差が生まれるのか?
意識的な行動と無意識的な行動では、脳内で使われる回路が異なります。
意識的な行動には前頭前野が主に関与し、無意識的な行動には大脳基底核が関与しています。
つまり、脳科学的に見ると、営業スキルが定着するとは、「前頭前野から大脳基底核へと記憶が移行した状態」だと言えるのです。
では、どうすれば営業スキルを「前頭前野」から「大脳基底核」へ移せるのか?
その答えが、“質の高い反復”です。
同じスキルを繰り返し練習することで、意識的に処理していた情報は、次第に脳の深部へと格納されていきます。
この現象は「神経の可塑性」と呼ばれ、脳の構造そのものが変化し、行動が自動化されることを意味します。
言葉は難しいですが、この仕組みは特別なものではなく、私たちの日常でもよく見られます。例えば
- PCのタイピング
- 車の運転
- 音楽家の演奏動作
これらは、最初は意識していたものが、やがて反射的にできるようになった例です。
例えばピアノの演奏家は、目まぐるしい指の動きを、いちいち「次は左手の薬指がド」「次は左手の小指がファで、同時に右手は…」と頭で考えながら演奏していません。逆に、それを頭の中でいちいち意識して演奏していれば、当然ながら音楽は上手に奏でられません。
そしてこれは、営業や接客における「笑顔」や「質問スキル」も同様。
ピアノ演奏者が無意識で扱える鍵盤の数が増えるほど、ハイレベルな曲を演奏できるのと同じように、営業や接客も、無意識で扱える営業・接客スキルが多ければ多いほど質の高い営業や接客がこなせ、多くの実績につながっていくのです。
つまり、営業もピアノやタイピングと同じ。質の高い反復練習によってのみ、スキルを大脳基底核へ移行させることで、プロフェッショナルに近づけるのです。
UMUで実装するなら
UMUを活用すれば、この「前頭前野 → 大脳基底核」へのスキル移行プロセスを、科学的にかつ効率的に仕組み化できます。
- AIエクササイズ:定着化に最適
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カメラを通して自分の表情や声のトーン、話し方を可視化できるため、普段気づかないクセや、無意識化できていないスキルの抜け漏れが一目瞭然になります。
次回以降、「まだ定着していないスキル(意識しないとできないスキル)」にフォーカスし、意識して修正・反復を繰り返すことで、スキルは確実に脳の深部へ定着していきます。
さらに、場所や時間を問わず手軽に反復できるのが、UMUのAIエクササイズの強みです。
これにより、実施ハードルが下がり、「継続的なトレーニング→無意識化」が実現可能になります。
まとめ
営業スキルは「理解した=使える」ではありません。
脳科学的に言えば、「大脳基底核に記憶され、反射的に発動できる状態」で初めて、実践で使えるようになります。
だからこそ、反復と習慣化が不可欠。
逆にいえば、練習さえすれば、誰でもスキルを“無意識レベル”にまで落とし込むことができるのです。
まずは、1日5分から、1つのスキルを反復してみてください。
UMUのAIエクササイズなら、時間も手間もかからず、スキル定着を加速する「仕組み化された習慣化」が可能です。

【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。
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