人材開発担当者を悩ませる「研修の効果測定」を解決する2つの視点と学習の設計方法とは

なぜ今研修効果測定か?

企業にとっての競争力は「人」と言われるほど、人材開発は大きな役割を担っています。多くの企業は時間と費用をかけて様々な研修を取り入れ、人材開発に注力していますが、研修を受講したことによる学習の成果をきちんと計測できているのでしょうか。成果やROIを定量的に計測・評価することは不可能ではありませんが、これには多くの要素が複雑に絡み合っており、数字だけで直接的に学習の結果売上があがったことを説明するのは本質的ではありません。

【研修の効果測定が難しい要因】

  1. 社内外の環境変化や業務内容など、様々な要因に左右される(直接的に影響があったと説明することは困難)
  2. 学習してから成果が出るまでに一定の期間を要する
  3. 人によって抱えている課題はまちまちのため、その人に本当にあった学習設計が必要

しかしながら、新型コロナウイルス感染症が長引く今、各社の予算は圧縮され、企業研修においても限られた予算で最大のパフォーマンスを発揮することが求められています。研修受講における生産性向上は各社にとって大きなテーマですが、それはきちんとした効果測定ができてこそです。これらを踏まえ今回の記事では、以下の点について解説いたします。

  1)担保できる学習効果とは何か

  2)マインド変化・行動変容の測り方

  3)研修効果測定につながる学習コース設計の手順

 

1)担保できる学習成果はマインド変化と行動変容にアリ

それでは、学習したことで担保できる成果とは何でしょうか?私たちは、大きく2つあると考えています。1つは、マインドの変化。もう1つは行動の変化です。

【マインド変化】

マインドの変化とは、社会人としての物事の捉え方や、仕事を進めていく上で判断軸となる価値観です。
例えば、新入社員は、学習によって社会人としての物の見方や捉え方を学んだり、会社が大切にしている価値観に沿って行動ができるようになるのです。
また、ベテラン社員の場合、成果を出す上で阻害要因となるのが、本人の思い込みや、染み付いたフレームワーク。この、思い込みやフレームワークをアンラーニングし、アップデートできることも、学習の成果と言えるでしょう。

【行動変容】

行動の変化とは何かというと、仕事で成果に結びつく行動ができるようになることを指します。営業であればお客様に対してわかりやすく、相手のニーズあったプレゼンをするスキルを身につけることが大切です。
ここでの行動変容とは、売上に直結する指標を見るのではなく、最終的な目的が遂行されるための、スキルが身についている状態のことです。
どんな立派な戦略を立てても、行動に移さず実行されなくては意味がありません。
学習におけるマインド変化・行動変容を担保することは、戦略を達成する上でのラストワンマイルになりえるでしょう。

 

2)マインド変化/行動変容をどのように測るのか?

マインド変化を見る方法は2つあります。

1つは自分自身で内省して言語化する方法。これを研修前後で取り入れ、物事の捉え方などいくつかの項目を用意し、受講者自らがシートに書いて言語化することで、どのような変化があったか気づくことができます。
参考までにハーバード大学でも使われているリフレクションシートをご紹介します。こちらを活用すると、振り返りに加えて次に繋がる気づきを上手に引き出すことができます。

2つ目は、自己・他者での評価を確認するために、インタビュー形式で受講者の考え方を掘り下げていくやり方です。他者からの問いに答えていくことで、本人が自覚していなかった新しい気づきや、手放した考え方を知ることができるでしょう。

 【マインド変化】

A:自己内省を通じての言語化(リフレクションシート活用)
B:インタビューでの詳細ヒアリング

行動変容を測る方法は、3つあります。

1つ目は行動チェックリストを用いて、できている・いないをチェックする方法。行動リストは具体的であればあるほど、回答を通して自分ができるようになったことを把握できます。2つ目は受講者または受講者の周囲の人にアンケートに回答してもらい、客観的に変化を明らかにしていく方法です。3つ目は実際の業務を想定しロープレを行うこと。これは実務で関わる上司や同僚に同席してもらい、フィードバックをもらうのがいいでしょう。

 【行動変容】

A:行動チェックリストを活用しての自己チェック

B:アンケートを活用しての自己内省/他者評価
C:実際の活用場面に近しい状態での試験

 

3)学習効果測定につながる学習プログラム設計のポイント

それでは、学習成果につながる研修を設計していくにはどのような手順で考えていくとよいのでしょうか?

いきなり学習プログラムの設計から着手してしまうと、測定測定が曖昧なものになってしまいます。マインド変化と行動変容を意識し、ゴールから必要なプロセスを設計していく手順をご紹介していきます。

1.ビジネスインパクトを定義する

まず効果測定というからには、何を持って効果が上がったと言えるのか、 
ビジネスインパクト(売上)をしっかりと定義します。ゴールイメージをしっかりと持つことで、学習設計の土台ができあがります。

2.ビジネスインパクトを実践するための戦略につながる指標を定義する

次に、定義したビジネスインパクトを実現するための戦略や施策、そして、それをしっかりと計測するための指標を落としこみを行いましょう。

3.この中間項目を達成するためにボトルネックになっている、またはインパクトのあるマインドや行動のBefore/Afterを定義する

立案した戦略や施策を達成する上で、どのようなアクションが必要でしょうか。より具体的な行動に落としこみ、ゴールへの道筋を立てていきましょう。

4.狙ったマインド・行動変容につながる学習プログラムを設計する

最後にいよいよ学習プログラムの設計に入ります。ゴールから逆算し、マインドの変化と行動変容に繋がることを意識した学習の設計を行いましょう。

 

参考までに、営業研修を設計する場合の例をあげると、以下の図のようにになります。

 

次回は、研修効果測定レベルとアンケートの活用ができること、アンケート項目の作り方と運用上のポイントについて解説します。
テクノロジーも、よい学習デザインがあって初めて意味のあるものになります。UMUには、学習の科学の知見やそれを実現できる機能が豊富にあります。

 

効果につながる学習設計手法「パフォーマンスラーニング」についてご紹介している記事もございますので、是非合わせてご参照ください

▼【UMU活用レベル4】パフォーマンスラーニングプログラムの提供

https://learning.umu-japan-blog.com/posts/8570949

 


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