マイクロラーニングとは?メリットとデメリットから見た必要性

マイクロラーニングは、コンパクトなコンテンツを組み合わせた学習手法で注目を集めていますが、その意味や有用性はまだまだ世の中に十分広まっているとはいえません。
実際に、「マイクロラーニング」という言葉を耳にしたことはあるけど、意味や活用方法はイマイチわからないという方も多いのではないでしょうか?
そこで、さまざまなクライアント様での導入事例が豊富なユームテクノロジーが、マイクロラーニングの意味や活用方法、企業での導入事例までをご紹介します。

マイクロラーニングとは?


「マイクロラーニングとは?」の問いに、明確な答えはありません。なぜなら、マイクロラーニングの一般的な定義は、厳密にはできていないからです。
しかし、弊社代表松田が理事を務めるマイクロラーニングの普及を目的とする団体「マイクロラーニングコンソシアム」では、以下のとおりに定義づけています。
「テクノロジーを活用し、マイクロコンテンツを通じて知識や行動を定着させる手法」
弊社が提供するサービス『UMU』を利用すると、例えば一単位5〜15分ほどのコンテンツを通じ、スマートフォンで小さな単位ごとに学習することが可能になります。
では、どうしてマイクロラーニングという考えが生まれたのでしょうか?
マイクロラーニングが生まれた背景や特徴、eラーニングとの違いについて解説します。

マイクロラーニングが生まれた背景とは

マイクロラーニングが生まれた背景のなかに、社会変化が非常に早い状況において、これまで行ってきた研修、企業トレーニングが陳腐化してきていることが大きく関係しています。

時代に合わせた研修スタイルの変化

これまでの研修といえば、一か所に受講者を集めて、1日かけて集中的に行うものがスタンダードでした。
しかし、受講者もこのようなスタイルの学習が非効率であることに気付きつつあります。
その理由の一つが、YouTubeなどの動画サービス、その他英会話アプリやスタディアプリなどでより効率的に時間を活用し、学習することができることを知っているからです。

そもそも学習動画は4分以上は集中して見られないと言われています。
効率的なコンテンツに慣れている受講者にとって、無駄が多くて非効率な研修(eラーンングも含めて)は、なぜ受けなくてはいけないんだ、という不満を抱かせてしまうでしょう。

企業が抱える研修の問題

研修を実施する側の企業が、研修に時間をかける余裕すらなくなっているのも事実です。
かつては、入社後にしっかり研修を行う余裕がありましたが、近年は業務が忙しすぎて、一日中研修に人を送り出す余裕がなくなっています。
さらに、研修が業務に直結しなかったり、もはや集まることを目的としてしまっているケースもあります。

こうした背景もあり、従来の研修はほとんどが時代遅れとなりつつあるのです。
研修のコンテンツに関しても、昔は一つ研修を作っておけば5〜10年使えたものの、今は法的なものもコンプライアンスについてもどんどん時代が変わっていくので、一つを作り込んで長く使う形式のコンテンツでは追いつかなくなっています。
もっとも、動画(eラーニング)の活用だけがマイクロラーニングの特徴ではありませんが、マイクロラーニングが動画を短くすること(eラーニングを短くするイメージ)から始まったのは確かです。
しかし、今では動画だけでは効果がないということがわかってきました。
製薬会社様の例でいいますと、MRさんに新薬の情報提供をしようとするなら、動画よりもA4の紙に情報をまとめた方が定着率が高いことが分かっています。
他にもクイズ形式を取り入れるなど、さまざまな手法を組み合わせてコンテンツを作成することで学習効果を飛躍的に高めることがでできます。

マイクロラーニングとeラーニングの違いとは

マイクロラーニングとは、短時間で学べるeラーニングと解釈しておくと分かりやすいでしょう。
マイクロは「小さい」という意味であり、eラーニングとはオンライン学習やオンライン研修など、インターネットを通して学べることをいいます。
eラーニングは数十分~1時間程度のコンテンツがほとんどですが、マイクロラーニングは5~10分ほどで視聴できます。
またマイクロラーニングは、コンテンツ自体が軽いので、パソコンだけでなく、スマホやタブレットからの視聴も可能です。
マイクロラーニングとeラーニングの違いは、コンテンツの時間の短さ。
短時間でサクサクと学ぶことを意識したいなら、マイクロラーニングが適しています。

 

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マイクロラーニングの3つのメリット


マイクロラーニングには、下記3つのメリットがあります。

  • 短い時間でポイントを押さえた学習ができる|スキマ時間を活用
  • 集中力が続きやすい|記憶に定着しやすい
  • 教材の作成・修正しやすい|変化に柔軟に対応できる

自社にとってどのような効果が期待できるのか、マイクロラーニングは必要なのかを判断する重要なポイントです。
それぞれのメリットを参考に、マイクロラーニングの導入を検討してみてください。

短い時間でポイントを押さえた学習ができる|スキマ時間を活用

マイクロラーニングの特徴は、5~10分ほどの短時間で学習できることで、1つのコンテンツに要点が詰め込まれているので、ポイントを押さえた学習ができます。
また短時間の学習は、通勤や休憩時間など、ちょっとしたスキマ時間を活用し、スマホやタブレットでの学びにも適しています。
eラーニングは1つのコンテンツは長時間に及びやすいので、まとまった時間を確保できないと、後回しになりがちです。
しかし、短時間でサクサク視聴できるマイクロラーニングなら、忙しい社員も負担に感じることなく学習できます。

集中力が続きやすい|記憶に定着しやすい

短時間の学習には集中力が続きやすい、反復して学べる、などのメリットもあります。
スマホやタブレットで学習できるので、本人の意欲次第では、何度でも繰り返し学習することを可能にし、短時間のものを繰り返し学習することで、記憶に定着しやすくなります。
社員のスキルアップや有能な人材育成につなげられるので、企業としても業績アップの効果が期待できます。
また理解力を確かめられるのも、マイクロラーニングのメリットの1つ。
クイズ形式の学習を取り入れることで、気軽にテスト感覚で理解度を把握できます。
覚えられていない箇所を確認できるので、自分の弱点が明確になり、より理解度を高められます。

教材の作成・修正しやすい|変化に柔軟に対応できる

マイクロラーニングには、教材を作成する側にとっても教材の作成や修正が容易であるというメリットがあります。
マイクロラーニングの場合、1つの教材がコンパクトにできているので、作成や修正に要する時間や手間は少なく済みます。
一方、eラーニングの場合は、1つのコンテンツが数十分~1時間程度のものが多いので、作成するのはもちろん、修正するのも容易ではありません。
特に、法律や制度などは、改正されやすい分野なので、修正や更新は頻繁に行われる可能性があります。
教材を作成する側にとって、教材の作成・修正しやすいといった点は、大きなメリットといえるでしょう。

マイクロラーニングの2つのデメリット


魅力的なメリットがある反面、マイクロラーニングには下記2つのデメリットがあります。

  • 複雑な知識・対人スキルを習得するのは難しい
  • システムの準備にはコストがかかる

デメリットからは注意点も学べるので、それぞれしっかり把握しておきましょう。

複雑な知識・対人スキルを習得するのは難しい

マイクロラーニングは、学習内容によっては向いていない場合もあります。
短時間で学べるものには限りがあるので、簡単な知識の習得には適していますが、複雑な知識の習得には適していません。
例えば、専門的な知識を習得するためには、丁寧で分かりやすい説明が求められます。
その内容を短時間のコンテンツの中にまとめるのは難しく、たとえまとめられたとしても理解しにくい内容になる恐れがあります。
複雑な知識の習得が必要なものは、じっくり理解してもらうため、直接指導するかeラーニングのほうが適しています。
さらに、営業で必要な対人スキルやディスカッションが必要なものは、一方的な研修よりも双方向型のほうが身に付きやすいものです。

システムの準備にはコストがかかる

マイクロラーニングを導入する際には、システムを準備する必要があります。
準備した後も、システムの管理や更新など、随時更新が必要な工程が多いため、これらを自社で行うとなると、多くの人手が必要です。
すでに人員が不足している企業にとっては、システムの準備・運用にかける余裕はないでしょう。
外部に委託する方法もありますが、その場合はコストがかかります。
マイクロラーニングを導入する際は、コストに見合う成果を得られるかどうかが、大きなポイントとなるでしょう。

マイクロラーニングを効果的に活用するための4つのポイント


マイクロラーニングを導入すれば、何事も上手く進むわけではないので、活用するために下記の4つのポイントを押さえておくことも大切です。

  • 1つのコンテンツで完結する
  • 自発的に学べるよう環境を整える
  • ほかの学習方法も併用する
  • LMSだけでなく研修プラットフォームを導入する

期待以上の効果を得られるよう、それぞれのポイントを押さえておきましょう。

1つのコンテンツで完結する

マイクロラーニングの形は、「大量ではない」「続編がない」「文書を分割することをしない」ことが大切です。
つまり、1つのコンテンツで完結するように意識しなければいけません。
マイクロラーニングは尺が短い分、コンパクトにまとまるよう注意が必要です。
「あれもこれも」と盛り込みたい情報がたくさんあったとしても、限られた尺に収まらない場合は、いさぎよく取捨選択するべきです。
収まらないからといって、コンテンツを分割すると、マイクロラーニングの特徴である短時間での学習ではなくなってしまいます。
伝えたい内容がしっかり伝わるよう、コンテンツは1つ1つは独立させましょう。

自発的に学べるよう環境を整える

マイクロラーニングの魅力の1つは、パソコンだけでなくスマホやタブレットからでも学習ができることです。
これを実現するためには、学習環境へのアクセスのしやすさは重視しなければいけないポイントになります。
どの配信ツール・プラットフォームならサクサクと学べることができるのか、学習しやすい環境を整えられるのか、見極められるようにしましょう。
配信ツールやプラットフォームのなかには、お試しとしてトライアル期間を設けているところもあります。
上手く活用しながら学習環境に配慮し、自発的な学びを促すことで、マイクロラーニングの効果を上げられます。

ほかの学習方法も併用する

すべての学習をマイクロラーニングにするのではなく、学習内容にあわせて、他の学習方法と併用することもまた大切です。
例えば、マイクロラーニングには、ディスカッションして意見交換する機能はありません。
社員同士の意見交換はよい刺激となり、新しい発想が生まれるチャンスでもあります。
この様な場合は、マイクロラーニングではなく、集合研修やオンライン研修が適切と判断できます。
しかし、研修の効果を高めるためには予習と復習が必要です。
そこでマイクロラーニングを併用することで、予習と復習が可能となり、身に付く研修を実現できるというわけです。
ほかにも、OJTの補完教材や反転学習として活用できるので、ほかの学習方法と併用しながら、学習効果を高めていきましょう。

LMSだけでなく研修プラットフォームを導入する

LMS(学習管理システム)とは、eラーニングでの学習の進捗状況を正確に把握できるプラットフォームです。
社員の教育担当者にとっては、欠かせないツールですが、学習管理するだけでは物足りないと感じている方も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、研修プラットフォームとして注目されている「UMU」です。
UMUでは、LMSとして学習管理するだけでなく、社員が繰り返して練習するよう促し、双方向の学びを提供します。
学習管理からパフォーマンス向上へと目的が変わるので、「管理するだけでは、社員が真面目に取り組んでいるのか分からない…」といった悩みを解決できます。

UMUの開発者のメッセージとして『Use Smart phone to be smart!』があり、これはスマホをもっと学習に取り入れようというメッセージです。
これだけ人口に広がっているスマートフォンを活用しない手はありません。
前述の通り、集合研修など従来の研修が全く無意味な訳ではありません。
大切なのは、研修が終わった後に毎日マイクロラーニングを受けていただくことです。
新入社員の方は覚えることが多すぎて、そのままでは知識を取りこぼしてしまうため、マイクロラーニングで復習する機会を設けることが重要なのです。
現場配属後に一日15分ほどUMUで勉強する時間を取っているクライアント会社様も多くいらっしゃいます。

マイクロラーニングの3つの導入事例


マイクロラーニングの導入事例を、下記3つ紹介します。

  • eラーニングから置き換えた事例|エプソンチャイナさんの場合
  • マイクロラーニング導入で会社全体の成果が上がった事例|大手スーパーチェーンさんの場合
  • 業務理解の定着度を上げることに成功した事例|製薬会社さんの場合

オンラインの学習ツールを導入したことで、問題点が解決されています。
マイクロラーニングの導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

eラーニングから置き換えた事例|エプソンチャイナさんの場合

マイクロラーニングの導入で多いのは、従来のeラーニングの置き換えです。
エプソンチャイナさんのケースでは、製品のサービス商品開発担当者がスマホを使って新しい製品の特徴を説明し、朝の8:15にマイクロラーニングでクイズ方式で配信しています。
従来は1時間あった動画を、マイクロラーニングの導入により、項目ごとに細分化することで、短時間での学習とクイズが可能になりました。
また今までは動画+クイズのみでしたが、コンテンツが進化して、営業先のクライアントから得たフィードバックを製品開発担当に返すという手順も加わりました。
こういった活用はeラーニングではできませんでしたが、マイクロラーニングにより、反省点や改善点などが発見・共有しやすくなっています。

マイクロラーニング導入で会社全体の成果が上がった事例|大手スーパーチェーンさんの場合

とある大手スーパーチェーンさんのケースでは、元々、社員にしかコンプライアンス教育を行っていませんでした。
その理由は、それまで満足に研修を行える人材を各所に配置することができなかったためです。
そこでマイクロラーニングを導入して、これまで学習機会を得ることが難しかった現場のパートさんも研修を受けられるようになりました。
業界理解、コミュニケーションスキル、マナーなど100に渡るテーマを用意した結果、パートさんの平均知識を高めることに成功しています。

業務理解の定着度を上げることに成功した事例|製薬会社さんの場合

ある製薬会社さんでは、クイズを毎日3問出し、1日ごとにレベルを上げるという方式を採用しています。
これは毎日少しずつ質を変えることで、定着度を上げることに貢献しています。
UMUのシステムを活用すれば、間違えた問題を記録しておいて、間違えた問題だけ何度も出題することもできます。
また、社内でランキング形式にすることで、学習モチベーションを引き上げる施策を行なっている企業様もあります。

マイクロラーニングで学びの場を増やせる!導入するなら「UMU」がおすすめ


マイクロラーニングとは明確な定義こそありませんが、スマートフォンなどで短時間での学びを可能とした学習スタイルです。
5~10分程度の短時間で学習できるので、スキマ時間を活用しながら、何度でも予習・復習ができます。
マイクロラーニングのコンテンツを作成すること自体は、そう難しくはありません。
しかし、限られた尺のなかに、伝えたい情報を分かりやすくまとめるのは経験と技術を要するものです。
学習プラットフォーム「UMU」では、マイクロラーニングのテンプレートを多数用意しているので、必要に応じて選ぶだけで理想の学びを実現できます。
また、マイクロラーニング導入にあたり、不安や悩みを抱えている方も安心。
UMUでは事前に導入コンサルティングを受けていただき、最適なシステムの提供やマイクロラーニングを運用する方法までアドバイスしています。
資料の無料ダウンロードもあるので、まずは気軽に問い合わせてみてはいかがですか?

 

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マイクロラーニングの導入にUMUが最適な理由


マイクロコンテンツとして、2~3分の動画を作成すること自体はそう難しくありません。
しかしそれをストーリーとして、一つの研修として体系化してマイクロラーニングを実現することはUMUにしかできません。

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私たちはマイクロラーニングのテンプレートを多数用意しているので、お客様に最適なものを選んでいただけます。
また、ただテンプレートをご用意して当てはめるだけではありません。
お客様には導入コンサルティングを必ず受けていただいています。
例えば、理論的にいつ動画を見せるのが最も学習効果が高いのか、クイズを挟むタイミングなどはいつが最適なのか、など、マイクロラーニングを運用する方法までもお伝えしています。
お客様に最適なシステムの提供、そしてその最適な運用方法コンサルティング、これがUMUのサービスであり、UMUが選ばれる理由です。

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